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12月の印象に残った選手、レースを紹介!
特集 2025.01.08

12月の印象に残った選手、レースを紹介!

#今月のベストプレイヤー

■12月のMVP 石井寛子(東京・104期)

静岡競輪場 「KEIRINグランプリシリーズ」12月29日 ガールズグランプリ
雌伏の時を経て2回目のGGP制覇を達成

戦前の下馬評はパリ五輪に出場したのち8月平塚女子オールスター競輪、11月小倉競輪祭女子王座戦(GⅠ)を制するなど圧倒的な強さを示した佐藤水菜に人気が集中。連下争いが焦点だった。ところが、先手を奪った坂口楓華、石井寛子の3番手に入りながらも佐藤は車を詰めるのに四苦八苦。石井からすれば絶好チャンスで、坂口の逃げを利し佐藤のまくりを引き付けながら合わせて踏んでゴール線を突き抜けた。

 昨年、ガールズグランプリ連続出場が「10」で途切れたが、2024年は抜群の集中力と底力を発揮して晴れ舞台に戻ってきた。「去年は予備だったけど、何があるかわからないし(過去の10年と同じく)いつも通りに準備していました。だからこの時期は12年連続してグランプリに向けて調整していた感じです」と気持ちを切らすことなく、いつものルーティーンを大事に過ごし、大一番へ向けて備えた。「応援してくれた人のパワーがあってこそと感じました。お世話になった方、ファンの人たちに感謝しかないですね」と深謝した。大会制覇は2017年以来、2回目。「前回よりも何倍も何倍もうれしかった!」という会心の一走だった。

   

  

 

  

■12月のベストレース  窓場千加頼(京都・100期)

佐世保競輪場 開設74周年記念「九十九島賞争奪戦」GⅢ 12月22日 12R決勝
待望のGⅢ初制覇を達成

 初日から快調に飛ばし②①①❶着と準パーフェクトVの好内容で2024年を締めた。今年は飛躍の一年で、3月取手GⅡウィナーズカップで初のビッグ優出を果たすと脇本雄太の優勝に貢献し、8月平塚GⅠオールスター競輪は古性優作に抜かれたものの決勝2着に踏みとどまった。

順調にステップアップしているが、不思議とまだGⅢ優勝は無く、本人も気にかかっていた様子。だから、準決を突破し決勝進出が決まると「(GⅢ優勝は)ひとつの目標。(山田)久徳さんの初優勝も佐世保だったし、狙いたいですね」と意欲を示していた。

 決勝は5番手をキープすると、3番手から先まくりを打った松浦悠士を飲み込んだ。直線では窓場の後ろにスイッチした荒井崇博が鬼の形相で詰め寄るも、難なく振り切り記念Vをゲットした。「2024年は自分でも成長を感じた一年。もっとスキのないレースをして何でもやっていきたい。最後にGⅢを取れたし今後はGⅡ、GⅠに挑みたいです」。

2025年はさらに充実した一年となるはずで、弾みを付けるVとなった。

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