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ガールズグランプリトライアルレース展望
レース展望 2022.11.09

ガールズグランプリトライアルレース展望

#グレードレース展望

今年で5回目となる「ガールズグランプリトライアルレース」が男子の競輪祭と同時開催で小倉バンクを舞台に3日制で実施される。28名の出場選手がAとBの2グルーブに分けられ、各グルーブの優勝者2名にガールズグランプリ2022の出場権が与えられる。同時に3日間のレース終了後の獲得賞金額で残り5名のガールズグランプリ出場者が決定されるので、今年も初日予選から賞金の上乗せを狙うガールズたちの激しいバトルが繰り広げられるだろう。

トライアルA

 
佐藤水菜 神奈川 114期

 佐藤水菜は3月のコレクション宇都宮ステージは2着だったが、6月・平塚のオールガールズのグループAの決勝では児玉碧衣と1着同着し、11秒4の驚異的な上がりタイムをマーク。7月のガールズケイリンフェスティバルは完全優勝、8月のガールズドリームレースは先捲りの児玉碧衣の外を捲り切って優勝と圧倒的なスピードを見せつけている。パリ五輪出場を目指しているためにガールズでの出走回数が少なく、ガールズグランプリに出場するにはここで優勝するしかないが、もちろんグループAでは佐藤が断然の優勝候補の筆頭だ。


尾崎 睦 神奈川 108期

 尾崎睦は16年、17年、18年と3年連続でガールズグランプリに出場しているが、その後は出場が途切れてしまった。しかし、今年はホームバンクの平塚での開催だけにグランプリ復帰を目指して力走を続けている。7月のいわき平から9月・岸和田の予選1まで破竹の16連勝を達成、10月・平塚の決勝では先捲りの児玉碧衣を捲り切って完全優勝を飾り、11月7日現在の獲得賞金ランキングでは6位とグランプリ出場を視界に捉えている。昨年のトライアルは優出に失敗したが、現在の調子ならば優勝しての堂々の地元グランプリ出場も十分だ。


石井寛子 東京 104期

 石井寛子は3月のコレクション宇都宮ステージでは尾方真生の逃げを差して優勝している。その後のビッグレースでは大きな着が続いたが、10月までの優勝が15回と相変わらず安定した強さを見せており獲得賞金ランキングは5位だ。昨年はトライアル直前まではトップを走っていたが、今年は当落線上の微妙な位置なので必勝を期してくるだろう。昨年のトライアルでは勝ち星こそなかったがしっかり優出とバンクとの相性も悪くなく、ガールズ2期生の石井が10年連続10回目のガールズグランプリ出場を目指す。


小林莉子 東京 102期

 小林莉子は8月・西武園のアルテミス賞で梅川風子の捲りを差し切って優勝、12年の第1回ガールズグランプリ以来のビッグレース制覇を達成した。5月のコレクションいわき平ステージは3着、9月・名古屋のティアラカップは落車と残念な結果に終わったが、10月までの優勝が11回で獲得賞金ランキングでは7位とグランプリ出場を狙える位置につけている。昨年のトライアルでは3日間勝ち星はなかったがしっかり優出して出場権を獲得、本番のグランプリでは2着と好走しており、今回も持ち味の位置取りの上手さを発揮して勝ち上がっていく。

トライアルB


児玉碧衣 福岡 108期

 児玉碧衣は昨年のトライアルは完全優勝でガールズグランプリ出場を決めたが、4連覇がかかっていたグランプリは3着に終わった。今年も6月・平塚のオールガールズの優勝はあるがその他のビッグレースでの優勝がなく、大きな壁にぶち当たっている印象だ。それでも10月までの優勝が17回で獲得賞金ランキングではトップを走っており調子は悪くない。昨年のトライアルでは上がりタイム11秒8の捲りを連発とバンクとの相性も抜群で、今年も小倉バンクで強さを発揮して不振脱出の突破口を見出してくるだろう。


奥井 迪 東京 106期

 奥井迪は9月・名古屋のティアラカップで念願の先行・逃げ切りでのビッグレース優勝を決めた。奥井は一時は先行へのこだわりを捨てて自在な立ち回りで勝ちを求めていた時期もあったが、結局は14年のデビュー以来自分が信じてきた戦法へと回帰してついに栄冠を手にし、そんな奥井に誰もが称賛の拍手を送った。10月24日現在の獲得賞金ランキングは2位で3年ぶりのガールズグランプリ出場はほぼ見えているが、もちろん今回のトライアルも出場選手の中では最年長の奥井が徹底先行を貫いて勝利を目指す。


柳原真緒 福井 114期

 柳原真緒は5月のコレクションいわき平ステージで先捲りの児玉碧衣を捲り切ってビッグレース初優勝を達成、上がりも11秒8と好タイムをマークしている。さらに5月・平塚のオールガールズのグループBの決勝では尾方真生の逃げを捲った梅川風子を捲り切って優勝、上がりも11秒6とスピードを見せつけている。7月のガールズケイリンフェスティバルは残念ながら優出できなかったが、11月までの優勝が15 回で獲得賞金ランキングでは3位につけており、今回もガールズグランプリ初出場に向かって突っ走る。


山原さくら  高知 104期

 山原さくらは昨年はトライアル直前には獲得賞金ランキングで8位につけていたが、トライアル本番では優出できずガールズクランプリ出場はかなわなかった。しかし、今年は10月までの優勝が13回で獲得賞金ランキングも4位と十分に狙える位置につけている。ビッグレースの優勝からはしばらく遠ざかっているが、7月のガールズケイリンフェスティバル決勝では佐藤水菜や児玉碧衣らを相手に突っ張り先行で3着と山原らしい度胸満点の走りで健闘しており、今回も豪快な走りで6年ぶりのグランプリ出場を掴んでくるだろう。

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