村田が、うれしい今年の初優勝を飾った。
「長かったですね。自分の後ろを回った選手がけっこう優勝しているので、その意味では先行選手としての役割は果たせていたと思います。でも、やっぱり自分で勝ちたいですね」
初日特選は絶好の3番手を確保しながら、打鐘前から一気のカマシ。後ろの吉田茂生が一瞬離れるほどのスピードを見せつけた。最後は中を突っ込んできた蒋野翔太に屈して2着スタートとなったが、「カマシて行ったのは前橋バンクの特徴を確認したかったから」と、惜敗にも確かな手応えを得ていた様子だ。
続く準優は、「いつでも行ける感じはあったんですが、岩辺君がどんな先行をするのか見てみたかった」と振り返る。結果的には余裕を持ちすぎたことが敗因か。最終2角、森山智徳のまくりに合わせて踏み込んだが、荒木伸哉のブロックに遭い失速。それでも「ここで負けるわけにはいかない」と気持ちを立て直し、3着でゴール。何とか優勝戦への切符をもぎ取った。
迎えた決勝は、一か八かの勝負を制してのものだった。岩辺と渡邉壘が激しく主導権を争う展開。前を取った村田は踏み込み、渡辺の後位を確保。最終的には渡邉が先手を奪い、2番手に岩辺、村田は3番手となる。バックから岩辺がまくりを放つも伸びを欠く。2センターから村田が内を鋭く突き抜けた。
「走っているときは『開いている』と自信を持って入りましたが、ビデオを見直したら審議になって当然でしたね。本当にドキドキしました」
一か八かの勝負を制し、見事に優勝を手にした。
失格の影響で来期もA級戦となる。
「降級当初は戸惑いもありましたが、すぐに対応できました。ただ、やはりS級とA級ではフィジカルの差を感じますね」
A級では先行主体の組み立てを貫く。
「逃げて勝てなければ、S級に戻っても通用しない」と肝に銘じる。
時間を要した2026年の初優勝。ここからは量産体制に入っていく。