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直送!競輪場便りFrom青森競輪場 真鍋顕汰 (三重・121期)
インタビュー 2023.10.18

直送!競輪場便りFrom青森競輪場 真鍋顕汰 (三重・121期)

#競輪場便り

太く長く突き進む

 

 復活ののろしを上げた。2023年10月14日の青森FⅠナイターのA級決勝戦は、3連勝の完全Vで締めた。ホーム手前から山降ろしを使ってダッシュ鋭く仕掛けると、マークした石口慶多が付き切れずに単騎ガマシの形になった。後続を突き放しての先行から堂々と押し切る強い勝利に、ケガ明けの不安を払拭する優勝となった。

 残暑厳しい8月の小松島でリズムを崩した。6連勝で2場所連続完全VとしてS級特昇に挑んだ場所だった。準決で真鍋のホームガマシを追って、いったんは離れた大洞翔平が付き直して、ゴール前差されて連勝が途切れた。決勝も大洞に屈して優勝も逃した。「さすがに落ち込みましたね。切り替えが難しかった」と次の大垣も2、2、7着と精彩を欠いた。さらに9月四日市の初日では、前団の落車に巻き込まれて初めての落車棄権を経験した。「あばらが折れてました。あんなに痛いとは想像以上でしたね」と苦笑いだった。

 小学校2年生から始めた野球を大学まで15年間続けた。松阪高校では俊足巧打の外野手として、甲子園出場までたどり着いた。プロ野球選手も夢見たが、日体大時代にケガの影響で断念。体力を生かせる職場として地元で消防士となった。その職場の先輩に趣味でロードレースに誘われたのが自転車との出会いだった。先輩は後に兄弟子となるデビュー前の皿屋豊と同級生だったのが縁となった。「消防士の仕事はやりがいはあったけど刺激がなかった。競輪を見てその迫力にも感動した。皿屋さんの紹介で舛井(幹雄)さんに師事をお願いしてデビューできました。師匠や皿屋さんのおかげで練習はきついけど、自分の努力次第で結果が出るこの世界に刺激をもらって順当にこれました」。養成所から頭角を現し、2022年5月にデビューして半年でチャレンジを卒業。A級1、2班戦でもS級特昇に迫る活躍で2024年のS級昇級を確実にした。

 「デビューが遅かったのもあるし早くS級を経験したい。すぐに定着できるほど甘くないのは分かってます。自分のダッシュを生かしながら課題のトップスピードの持続力を上げてGⅠで活躍できる、三重県を代表する選手になるために練習漬けです」と日々精進を続ける。「同じ公務員から遅くにデビューしてS級で活躍する皿屋さんという目標が目の前にいる。僕も皿屋さんのように太く長く自力で戦える選手を目指します」と迷いなく突き進む。

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