月刊競輪WEB

検索
直送!競輪場便りfrom久留米競輪場 平野想真(愛知123期)
インタビュー 2023.09.27

直送!競輪場便りfrom久留米競輪場 平野想真(愛知123期)

#競輪場便り

4カ月遅れの初勝利

平野想真は他の同期から4カ月遅れてのデビューとなった。

「養成所にいた去年の11月ぐらいから不眠症になってしまった。そこからメンタル面にも支障をきたして、デビューせずに辞めることも考えました」

高校までは「足が速いから」という理由で陸上部に所属し、高校卒業後に就職した。会社の先輩が競輪好きで、愛好会に入って名古屋競輪場で自転車にも乗っていた。その先輩に「脚力に自信があるなら」と誘われたのが、きっかけだった。「会社でも自分の能力を発揮できていないと感じていた。刺激的な人生に憧れた」。1年半勤めた会社を辞めて、競輪選手を目指した。

「デビューまでは競輪に固執して、3年かけてやってきた。その間が必死すぎて、自分にプレッシャーをかけていたのかもしれない。休んでいる間に動画編集やAIアートとかをしていたら気持ちが楽になって、もう1回始めようかなという気持ちになった。もったいないし、着が悪くても楽しければ続ければいいかなって」

1カ月ほど練習して9月松戸でようやくデビューにこぎ着けた。「みんなには緊張するよ、と言われていたけど、失敗してもいいやって気持ちだった。楽しみたいなと思っていたし、実際に走って楽しかった」。松戸では246着で準決勝に勝ち上がり、続く久留米では予選でデビュー初勝利も飾った。

「ちゃんと引ければよかったが中途半端になった。内容も良くての1着ならうれしいけど、反省点があった。でもタイミング良く、助走も付けて行けた。あそこ(最終2コーナー)からなら行けるって、自信も付いた」

ブランクもあり、筋力も養成所の頃には戻っていない。それでも競輪選手としてスタートラインに立てたことが何より大きい。
「早く決勝に乗って優勝したいし、強くなれたら最高。でも無理はせず、自分の体を大事に戦っていきたい」。
これからもマイペースで同期の背中を追いかけていく。

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

related articles