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直送!競輪場便りfrom 玉野競輪場  大西祐(愛媛・91期)
インタビュー 2023.09.20

直送!競輪場便りfrom 玉野競輪場  大西祐(愛媛・91期)

#競輪場便り

IQレーサー

 大西祐は頭脳明晰で高専卒業のエリート。レースは淡泊だが、理科系に強く、本来はIQレーサー。溜めての捲り一発が魅力であり、道中のポジションには拘らない。

このシリーズは初日特選、地元・橋本凌汰の番手で2着。準決は自分で捲り追い込んで1着。決勝は、律儀に地元勢を立てて3番手を回ったが、混戦になり、直線だけで大外を突き抜けて優勝した。

大西祐は「弥彦ミッドの準優勝も、この優勝も橋本凌汰君のおかげです。ふわふわしていて、体に力が伝わっていなかったけど、恵まれましたね」。

常に強気でなく、コメントも泣きが多いが、それも本人しか分からない世界。我々と見ている次元が違うのかもしれない。

独特の言い回しをする選手だが「村上義弘さんが言う様な心・技・体でなく、弱い選手の心・技・体もある。僕は、いじられキャラと言うか、結構、昔から色々と言われるタイプ(苦笑)。周りからすると言いやすい人間だと思うけど、自分自身はメンタルがやられる事もある(笑)。周りに惑わされたり、自分を追い込ませたりしない様にするのも心・技・体の心だと思う。だから、自己防衛の大切さは誰よりも分かっていますよ」。

弟子はオートレーサーになった山陽オート36期の三宅真央、ガールズの佐伯智恵、北野佑汰の3人。観音寺競輪が廃止になると、香川支部から松山支部に移籍した。

温厚な人柄のせいか、今では日野博幸と共にアマチュアの面倒を見ているそうで「支部からの依頼で10人ぐらい。俗に言う愛好会と言うやつです。教える事の楽しさもあるけど、若い子に伝える事の難しさはありますね。まだ松山競輪場もバンク改修で使えない。出稽古とかにも行きたいけど、この後、松山も高松も年度単位で大規模な改修がある。基本、バンク練習なので、これからどうするか考えているところです」。

元々、自転車競技のエリートだが、全くそんな感じもしない。勝負の世界に生きているが、大学の研究室にいそうな雰囲気だ。

~玉野競輪場から。

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