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直送競輪場便りfrom立川競輪場 内藤秀久(神奈川89期)
インタビュー 2023.01.18

直送競輪場便りfrom立川競輪場 内藤秀久(神奈川89期)

#競輪場便り

熱き漢

 南関東を代表する熱きマーカーが2022年末、大きな決断をした。

「競輪祭が終わった後に、ヘルニアの手術をしたんです」

 違和感はだいぶ前からあったという。

「3年くらいですかね。腰が痛くて300メートルくらいしか歩けない状態が続いていて。自転車には乗れていたので、ごまかしながら自転車で追い込んだ練習をしていた。でもウエイトトレーニングもできなかったし…。本当にもっと上を目指すなら〝取った方がいいな〟って(手術を)決断しました」

 術後、数日安静にしたのちに「練習を再開できました」と新しい体でスタートを切ると、「腰痛が全く出なくなった」とすぐに効果を実感した。

 復帰戦となった立川記念では決勝進出こそならなかったが、確かな手ごたえをつかんだようだ。

「違和感なく走れていたし感覚自体は良くなっていました。これからは追い込んだ練習ができるようになる。すぐに結果につながるかはクエスチョンマークだけど、数か月後には結果が出てくるといいですね」

 伸び盛りの機動型が充実している南関勢の中で内藤は、手厚い援護で目標の選手を守りつつ、自力選手の力を引き出す操縦士の役割も担う。内藤のレベルが上がることは、すなわち南関のレベルが上がることを意味する。そして南関が充実することによって、何より自身にもチャンスが生まれるのだ。日本選手権、オールスター優出などの実績はあるが、ビッグタイトルにはまだ手が届いていない。南関の仲間の力を借りながら、不惑を迎えた熱き漢が、本気でタイトル獲りに挑んでいく。

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