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車券推理の極意 KEIRINグランプリ2024
解説&分析 2025.01.08

車券推理の極意 KEIRINグランプリ2024

#レース予想の極意

まずは2024年を振り返りたい。年頭から清水裕友が好スタートを切りました。考えるとここ数年の清水の年頭の活躍が目立ちます。冬場に強いのか、それとも仕切り直しの気持ちの入れ替えが上手いのかです。不調の時も地元記念で結果を残す事を考えると、気持ちの切り替えから奮起。それが大きく感じます。

そして北井佑季が前受けからの突っ張り先行、飛び付きで全日本選抜の郡司浩平の優勝にも貢献。そのままの勢いで高松宮記念杯の優勝を成し遂げました。南関勢の物量作戦とも言えます。その中心はやはり郡司です。北井はそこから少しずつ下降線を辿り、郡司は位置が良すぎて狙われる事が増えました。

荒れに荒れたダービー。その要因はやはり強風です。そこで悲願のダービー制覇を平原康多が成し遂げました。2023年ぐらいから精彩は欠いてますが、強い想いが優勝を引き寄せたのでしょう。

そして古性優作です。2024年も安定度抜群。縦横無尽の王者と言える存在です。オールスターと寬仁親王牌の優勝は流石の走りでした。

最後のGI競輪祭で優勝しグランプリを決めた脇本雄太。あの脇本がここまで苦しむとは想像も出来なかった。ただ縦脚はやはりナンバーワンです。

ノンタイトルでも眞杉匠の走りは東の王者まで登り詰め、また新山響平は先行日本一の地位を築きました。ブレない走りは立派です。

最後に岩本俊介です。ダービー2着が決め手となりましたが、競輪祭の気迫ある走りはGPにつながるでしょう。

静岡バンクは若干直線が長いバンクと記憶していますが、バンク改修が行われたので変化しているかも知れません。バンク以外も改修しているなら、直線の長さも変わるかも知れませんが、写真判定のカメラの位置や建屋の位置が変わらないので、そこに当てはめる形状にするので基本は同じと思います。ただカントは少し変わるかもです。カントが立てば捲りが以前より決まる事はあります。

レースは清水が新山に付かなかった事で、先行一車と言っていいレースになりました。北井の先行一車です。「先行一車は黙って買え」の格言がありますが、果たしてこのレースにも当てはまるのかです。昨今のレースでは先行一車でも番手競り合いは少なくなりました。その要因はラインを重んじ過ぎる選手が増えた事です。そしてその中で育った選手や新人選手はそれが当たり前と考えています。レースが単調化した要因でもあります。しかしグランプリクラスになると位置は重要です。北井の番手、郡司は何度も競り込まれ、あっさり競り負けるシーンが多かった事です。これはやはり南関のシステマチックに勝利を得る作戦だからこそかも知れません。そのレースではダメでも、先行選手が揃ってるのでいくらでもチャンスはあります。ただそれはグランプリでは出来ません。故に番手、3番手はもつれる。先行一車なら本来ペース掛けです。北井が後を気にして一気に仕掛ければ飛び付きはなくなります。北井自身の調子がここ一ヶ月でしっかり仕上げられたかにもよります。競輪祭時期と同じと考えるなら、4番手確保からあっさり捲られるでしょう。ただこの位置も取り合いになる位置です。どうせ取り合いなら番手と考える。その競り合いを捲れるか脇本です。脇本も新山が単騎なので、7番手新山を迎え入れ、8番手が脇本となる。新山の捲りが決まれば、そこに乗れる。しかし不発なら煽りを受ける位置になります。

展開予想

スタートは南関も出るでしょうが、そこはもつれを誘う意味でも近畿か眞杉が出る。基本は脇本が前受け。そして眞杉ライン。そして南関勢で、清水、新山の並びで周回。北井が上昇で、合わせて眞杉も上昇。脇本は下げる。眞杉が前受けでも同じ事になる。そして眞杉が番手飛び付き。郡司が意地を見せない限り、あっさり眞杉が取り切り後方の仕掛けに備える。後方にいる新山がホームで仕掛ける。それに乗る形になる脇本。しかし番手を取り切った眞杉が反応する。新山が行き切れば近畿。眞杉が合わせれば眞杉に古性、清水の争いになる。

車券的推理予想

1=9-468
1=4-968
9=4-168

結果 1-6-9 193倍(74番人気)

レース経過

古性が郡司を牽制しつつ平原を入れる。その結果、前受けは眞杉、平原の関東勢。そして脇本、古性の近畿勢で清水。その後ろが南関勢。最後方が新山で周回。青板バック過ぎから、北井が上昇。それに合わせて眞杉が反応する。赤板で眞杉の先行はないので、メンバー的にも飛び付きの準備。そして北井が前に出る。眞杉は番手をスルーし3番手岩本の位置を選択。あっさり競り勝ちはしたが、そのタイミングで脇本が叩く。この時点で勝負は決まったと言えます。脇本の先行をこの展開で捲れる選手はいません。スタートの位置取り通り清水が3番手、そして新山も4番手に納まり最終ホーム通過。その新山の仕掛けに注目したが動けず。郡司も仕掛けようとしましたが、一車も進まず。それほど脇本の掛かりが良かった。後は清水と脇本の2着争いになり、直線が長い分に2着に清水、3着に脇本で決着。グランプリチャンピオンは文句なく古性に決まった。

競輪祭から約一ヶ月。その間出走した者もいるが、基本は調整の期間。そこで流れを変えるのは可能性としては、やはり低い。グランプリシート争いは一年通じての争い。権利を早めに取った選手が調子を落とすと、ここでの活躍は厳しいと改めて感じました。優勝した古性は安定してどのGIでも活躍しています。これは他の選手より一つ高い次元にいるって事です。調子を崩していたとしても、古性には横の動きがあり、それが安定した成績につながっています。これからも古性の活躍は続くでしょう。

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