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直送!競輪場便り from熊本競輪場 田川翔琉(熊本119期)
インタビュー 2022.05.25

直送!競輪場便り from熊本競輪場 田川翔琉(熊本119期)

#競輪場便り

熊本バンク再開をS級で

 勝負の厳しさを知って、またひとつ強くなる。4月にA級2班に特昇し、5月の武雄FⅠでA級1、2班での初戦を迎えた。意気込んで臨んだが、思いも寄らない凡走で6着に終わった。初日、安東英博を連れて自力勝負を挑むはずが、後方6番手から仕掛けることができないまま。「緊張はなかったと思うし、調子も悪くなかった。それでも気づいた時にはレースが終わっていた。後ろから見ているだけで本当に何もできなかった」と振り返った。

2日目の一般戦は、押さえ先行から逃げ切った。しかし最終日は再び7着。突っ張り先行を狙ったが、叩かれて失速した。先輩たちから洗礼を浴びて、課題十分の昇班デビュー節となった。

昨年7月の本格デビューは、同期の山根将太を捲れず決勝2着だった。その後も、捲り勝負の競走が目立った。アドバイスをくれたのはS級上位で戦う上田尭弥や嘉永泰斗。同県で同学年の2人に、先行基本で戦うことの大切さを学んだ。「逃げるレースを意識し始めたら結果がついてきました」。4月、チャレンジでの3連続完全Vを達成。だがここはまだプロとしての序章にすぎない。

 地震被害から6年、熊本の選手たちは、「再開した時には…」「再開するまでは…」と、合言葉のようにモチベーションをつないでいる。田川も、今後の目標は「チャレンジのように特昇とはいかないだろうが、一戦一戦を大事にしてS級を目指す。そして2024年再開予定の地元熊本バンクを、S級レーサーとして走れるように頑張りたい」。24歳の田川をはじめ、熊本は若手の宝庫。同世代で高め合いながら、田川も新生熊本競輪を背負って立つ存在を目指す。

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