4月の月刊MVP選手
佐藤慎太郎(45)福島78期 S級S班
今月は2本の開催に出場。平塚記念GⅢを制し、武雄記念GⅢも大健闘でした。
今年は記念GⅢを7場所、計28走して3連単を外したのはたったの3回。
そのうち2回は脇本雄太の鬼の踏み上げに手を焼いた3月玉野決勝と、ゴール寸前に落車した4月武雄決勝で、致し方なしといった部分も。
〝S級S班〟の存在意義のひとつに、競輪に興味を持った、もしくは初めて競輪場を訪れた新規ファンに「この選手を買えば車券が当たる」という意味合いを持たすアイコン的な役割があります。佐藤慎太郎選手はまさに責任を果たしておりS級S班の模範的存在として輝きを放っています。
平塚記念は4日間、阿修羅のような立ち回りでした。初日特選はGP王者、古性優作のまくりをブチ抜き、二次予選は人気を集めた犬伏湧也のまくりを決死のブロックで阻み、犬伏よりも競走得点の劣る櫻井祐太郎を3着までに残す好プレー。準決勝と決勝は〝最高の競輪選手〟と一目置く平原康多をマークし好連係で決めました。
武雄記念の決勝戦は厳しい位置取りに執念を燃やした結果の落車。直後に地元GⅠ(日本選手権競輪)が控えているだけに、ともすれば安全運転を心掛け慎重に立ち回るものかと思われたが、そんなうがった考えは外野の勝手な意見で大きなお世話。あくまで本人は、いつも通り〝一走入魂〟を体現し、最後の最後まで車券に貢献すべく熱い走りを披露!
4月のGOODレース 川崎記念GⅢ「桜花賞」決勝戦12R
最近、記念決勝のレベルが一段上がったように感じます。壮絶バトルが激熱で、スンナリ単調な展開はほとんどなくなった感じです。考えられるのは、何でもできる自在選手たちがS級上位におり、彼らの器用さと振り幅の広さがレースに表れたからかも。いざとなれば1周半先行もいとわないところも。
このレースは郡司浩平選手と松浦悠士選手の同着優勝。地元で負けられない郡司選手のなめ込むような驚速まくりと、究極の自在型としてその名を轟かせる松浦選手のテクニック満載のけん制とハンドル投げが光り、ゴール寸前までデッドヒート。SS戦士が結果と内容の両面を求めた究極のバトルは技ありの好一番でした。ダイジェストで是非!