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直送!競輪場便りfrom高松競輪場 山口富生(岐阜68期)
インタビュー 2023.05.17

直送!競輪場便りfrom高松競輪場 山口富生(岐阜68期)

#競輪場便り

白髪のダンディー

53歳になった山口富生だが血気盛んだ。2002年に大津びわこ競輪場で行われた高松宮記念杯の覇者であり、中部黄金時代を支えた主役級の脇役。アニキのヤマコウさん以上に言動は厳しく、汚れ役を買っていた面もあり、レース後は紙面では書けない様な辛辣な言葉もあった。

近況、だいぶ丸くなったが勝負師としての顔は失っていない。現状、S級優勝の最年長記録は、西川親幸が小倉競輪で樹立した52歳4ヶ月(ちなみに最高齢出走記録は群馬の期前・湯浅昭一の68歳)。

この高松F1の決勝で山口富生が勝てば、53歳であるし、記録を更新した。レースは徹底先行の林昌幸と畑段嵐士との2分戦だったが、山口富生は畑段嵐士にマーク。レースは畑段嵐士が捲って優勝したが、1車輪食えずの2着だった。準決勝が終わりメンバーが出ると山口富生は畑段嵐士に「俺、F1優勝の最年長記録が掛かっているらしいよ(笑)。詳しくは知らないけど」と、あんに早駆けを示唆する様な、ジョークとも本気とも思える様なリクエストがあった。

甥っ子であり、弟子でもある山口拳矢がダービー王になったが「拳矢は凄いね。僅か2年8ヶ月でGⅢ、GⅡ、GⅠと全部獲ってしまった。あの決勝にしても鼻が効くから、2段駆けラインの4番手にいた。新山響平君が犬伏湧也君とやり合わなかったし、展開も味方になり、持っているね。デビュー当初から、走りに賛否両論があったし、自分も最初は色々と言った。もう本人が考える事だから、そこは任せている。ラインを考えず、自分の走りに徹するのか、松浦悠士・古性優作・清水裕友みたいに地区を考えた走りをするのか、決めないといけない。俺としては、中部王国を再建する様な選手になって欲しいよ」。

白髪のダンディーは、更に高みも目指している。

~高松競輪場から。

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