4月5日に第121回生・第122回生の卒業記念レースが行われました。
3月3日に卒業式が行われ、それぞれ地元で練習し、4月4日に養成所に戻り、5日にレースを走ることになりました。新型コロナで約3週間も練習できなかった分も地元でしっかりと練習してきたという選手が多かったです。すでに選手として登録されているため、候補生ではなく選手として走る卒業記念レースというのは競輪学校と養成所の長い歴史の中でも初の出来事になります。
121回生は予選(8レース)、準決勝(3レース)、決勝という勝ち上がり。負けてしまえば1レースしか走れないというプレッシャーの中、慎重に走る選手、思い切りよく走る選手と様々でした。
その中で勝ち上がってきた面々を見ると、成績上位者の名前がないのは121回生が全体的にハイレベルだからではないでしょうか。
1番車 東矢圭吾(予選3・準決勝1)
2番車 山口多聞(予選1・準決勝1)
3番車 纐纈洸翔(予選3・準決勝3)
4番車 中釜健次(予選3・準決勝2)
5番車 小西晴己(予選1・準決勝3)
6番車 真鍋顕汰(予選3・準決勝2)
7番車 梅崎隆介(予選1・準決勝2)
8番車 日高裕太(予選2・準決勝1)
9番車 松本秀之慎(予選1・準決勝3)
スタートで真鍋が飛び出し、周回は真鍋、東矢、山口、小西、纐纈、中釜、梅崎、松本、日高でまわる。残り2周半からゆっくり梅崎が上昇を開始、赤板で前に出切って駆ける。打鐘から小西が一気に叩いていく、東矢と纐纈も踏むが、東矢が少し前に出て、東矢が番手、梅崎が3番手、纐纈は4番手に引いた。最終2コーナー前から真鍋が捲っていった。東矢はスイッチ。その上を纐纈が捲り追い込んでいって直線で出切る。中釜も追い込んでいったが、纐纈が押し切って優勝を決めた。2着に中釜。3着に松本が入線した。
「優勝できてとても嬉しいです! 決勝戦は、後ろからは捲りは届かないと思ったので、最低でも中団からと思って走ってました。(打鐘4コーナーで)前についていこうか迷ったんですけど、東矢(圭吾)さんと梅崎(隆介)さんがダッシュしていたので、外に浮くよりは内にいこうと思いました。正直、脚にきていたので、誰かの仕掛けについていこうと思ったら、ちょうど真鍋(顕汰)さんが行って、自分で捲れたのでよかったです。4コーナーで隣に中釜さんがいて差されるかと思ったけど、なんとか押し切れてよかったです。デビューしたら、まずは9連勝で特別昇班していきたいですし、最終的な目標としてはGI優勝できたら一番いいけど、その前に先輩たち方と戦っていけるように頑張りたいです!!」
「卒業記念レースは優勝しか狙ってなかったので、最後追い込めなくてとても悔しいです! 纐纈君がすごいスピードで行っていたので差せなかったですね。今までは努力とかしなかったけど、今は夢中になれるものを見つけたので頑張って、しっかり地道にコツコツ頑張っていって、優勝します」
「自分の力を出し切れなくて、周りとの力の差を感じて、もっともっと練習しないとダメだと思いました。後ろでタイミングを見ていたけど、スピードが早くて自力が出せずでした。兄(松本秀之介)とは一緒に練習しているので、いい環境にはいると思いますし、早く兄に追いつきたいです。兄と一緒に切磋琢磨して、一緒にGI決勝が一番の目標です。デビューまでにトップスピードをあげて、自力で戦っていきたいです」
122回生は予選1(3レース)、予選2(3レース)の結果上位者が決勝に進出となりました。
適性1位の畠山ひすい選手が先行で1着、1着で勝ち上がり、注目をあびました。
在所1位の又多風緑選手は、又多選手らしくない少し精彩をかく勝ち上がりでした。
また、浜地晴帆選手は競走訓練では1着を取れてなかったけど、予選1で1着を取って決勝に勝ち上がるなど、面白い面々が決勝に顔をそろえました。
1番車 畠山ひすい(予選1着・1着)
2番車 又多風緑(予選4着・2着)
3番車 渡邉栞奈(予選2着・3着)
4番車 渡部遥(予選5着・1着)
5番車 池上あかり(予選3着・1着)
6番車 浜地晴帆(予選1着・5着)
7番車 塩田日海(予選1着・4着)
浜地がスタートを取り、周回は浜地、渡部、畠山、又多、渡邉、池上、塩田の並びになった。打鐘から畠山が動いていって先行。又多は渡部と絡んで少し遅れながら畠山を追う。最終バック前から渡部が捲っていくが、捲り切れず4コーナーで後退。畠山が逃げ切りで優勝。追い込み切れなかった又多が2着。3着には渡邉が入線した。
「今回は先行で戦おうって決めていたので、決勝戦でも先行できてよかったです! 自分では1着、1着で勝ち上がれるとも思ってなかったのでびっくりですし、それで優勝できてとても嬉しいです。憧れの選手は児玉碧衣選手です。まだ自転車をする前から、児玉選手の名前は知っていたのでそういう選手になれたらなと思います。ダッシュ力は自分で自信をもっているのでいけると思います」
「予選からいつも通りに走れなくて、過去を振り返っても今回が一番悪いレース内容で、競走訓練のような走りができませんでした。決勝も畠山の後ろでいい位置だったんですけど、捲れなくて結果2位に、自分の持ち味が全く出せなかった3レースでした。身体が上手く動かないのと、期待のルーキーって言われていたし、そのプレッシャーと両方あったと思います。とても悔しかったので、卒業記念レースはこんなレースをしてしまったので、ルーキーシリーズでは自分の走りで完全優勝したいと思います。本デビューでは先輩たちと戦っていけるように一から見直して、そこで完全優勝できるように頑張りたいです」
「今回は3レースとも追い込みで着に絡めたことが嬉しかったです。卒業してからは父(渡邉晴智)とマンツーマンで練習してきました。ダッシュ力がなかったので、ウエイトや全て教わりましたね。ルーキーシリーズはまずは決勝に乗ることが目標ですね」