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令和3年度全国高等学校選抜自転車競技大会
競輪補助事業 2022.04.20

令和3年度全国高等学校選抜自転車競技大会

#競輪補助事業

競輪の売り上げの一部は医療、福祉、ものづくり、スポーツ振興など様々な分野の活動に役立てられています。選手の走りと、ファンの皆さんとで創り出す競輪補助事業。どんなところに、どんな形で支援が行われているのか、ご紹介していきます!
今回は「令和3年度全国高等学校選抜自転車競技大会」です。

次世代の活躍の場と選手育成を兼ねた高校選抜

公益財団法人 全国高等学校体育連盟(以下、高体連)が開催する、全国高等学校総合体育大会(以下、インターハイ)、全国高等学校選抜大会(以下、高校選抜)は高校スポーツの2大大会とも呼ばれています。

インターハイ、高校選抜ともに様々な競技種目が実施されていますが、もちろん自転車競技もそのひとつ。インターハイは発足した昭和38年(1963年)の第1回大会から、高校選抜は昭和53年(1978年)から自転車競技が行われています。
長い歴史を持ち、これまで数々の熱戦が繰り広げられてきたインターハイと高校選抜ですが、現在両大会とも自転車競技の開催には競輪の補助が活用されています。

今回紹介するのは、令和4年(2022年)3月に行われた令和3年度全国高等学校選抜自転車競技大会です。

まず大会の特色として、出場選手は1、2年生に限定。次世代を担う選手たちの活躍の場と位置づけられています。また、女子種目は近年になってインターハイや国民体育大会でも正式採用されましたが、高校選抜では20年以上前からトラック・ロードともに取り入れられており、女子選手にとって貴重な公認全国大会となっていました。
毎年持ち回りで開催地が変わり、期間中に一斉に各競技が行われるインターハイと違い、高校選抜は競技種目ごとに全国各地でそれぞれ開催されます。

今年の自転車競技は3月22日~25日の4日間の日程で、トラックは大分県別府市の別府競輪場、ロードは大分県日田市のオートポリスを会場に、参加校136校、男女合わせて総勢300名を超える選手が出場して行われました。

大会初日から3日目まではトラックレース。

現在、男子はケイリン、スプリント、1kmタイムトライアル、個人パーシュート、ポイントレース、スクラッチの6種目。女子はケイリン、500mタイムトライアル、個人パーシュート、スクラッチの4種目が実施されています。
今回、トラックの期間中は全体的に気温が低く、特に2日目は本降りの雨で、厳しいコンディションでのレースに。そんな中でも女子個人パーシュートでは大会新記録が誕生!

最終日となる4日目は、ロードレース。

高校選抜での自転車競技の開催地は平成18年度(2006年度)から九州地区に固定され、ロードは福岡県北九州市、熊本県山鹿市などの公道を使って長らく行われていました。
北九州市は比較的市街地からも近い平坦メインのコース、山鹿市はアップダウンの多い山岳コースとそれぞれ趣向が異なり、今回のオートポリスはスピード感溢れるサーキットコース。

当日は快晴で気温も上がり、これまでの3日間とは打って変わった暑さの中、女子は距離約37km、男子は約84kmで競われました。また、本レースに先立ち、出場機会が得られなかった補欠選手たちのためのオープンレースが行われましたが、これも選手育成や競技の普及を兼ねた高校選抜大会ならではと言えます。
4日間の日程が無事終了し、第45回目となる全国高等学校選抜自転車競技大会は幕を下ろしました。

新型コロナウイルスの脅威が依然として続き、大会運営の苦労も多い中、高体連自転車競技専門部の中梶秀則理事長に令和3年度(2021年度)の活動を総括していただきました。
「今年度は夏のインターハイ、今回の高校選抜と無事に開催できましたが、コロナ渦でいろいろと制限されてしまい、特に両大会とも無観客で行わざるを得なかったことはちょっと寂しい面があったかなと感じます。やはり選手のご家族や一般の観客にも見ていただきたいですし、大会もいっそう盛り上がると思いますから。まだまだ厳しいかもしれませんが、今後はなんとか観客を入れて開催できるように考えていきたいですね」

また、昨年12月に高体連主催で実施した京都向日町競輪場でのトラック全国合宿では「チームブリヂストンサイクリング」の選手たちが高校生の指導に参加。同チームで競技活動を行う脇本雄太選手、新山響平選手、橋本英也選手らから直接レクチャーを受けられる貴重な機会に、高校生たちは目を輝かせていたと言います。
競輪の補助は大会だけでなく、このような合宿の開催にも役立てられています。

最後に高体連として今後の展望をお聞きしました。
「高校選抜に関しては、まだはっきりしたことはお話できませんが、新たな構想なども計画中です。また、今回の向日町のように、プロ選手やプロチームに参加協力していただく合宿を今後も企画していく予定です。さらに、ロードは特にコロナの影響で国内のジュニア大会の中止が相次ぎ、ナショナルでの海外派遣も難しい状況が続いていますので、なんとか選手たちの走る機会を確保するために、高体連独自で海外レースへの派遣ができないかなど、そういったことも検討していきたいと思います」

女子個人パーシュートで2分28秒179の大会新記録で
優勝を飾った池田瑞紀選手(祐誠・福岡)
大会2日目は冷たい雨が降りしきる中でのレースに
男子ケイリン決勝。圧倒的な強さで勝利を収めた
阿部英斗選手(松山学院・愛媛)
女子500mタイムトライアル優勝、
女子ケイリン2位と
大活躍の伊藤優里選手(朝明・三重)
ロードレースの会場は昨年に続きオートポリス
サーキットコースを走る選手たち
女子はスプリント勝負を制した
垣田真穂選手(松山学院・愛媛)が優勝し、
2連覇を達成
女子の総合成績は1位松山学院(愛媛)、
2位朝明(三重)、3位北桑田(京都)
男子の総合成績は1位松山学院(愛媛)、
2位九州学院(熊本)、3位松山工(愛媛)
全国高等学校体育連盟
自転車競技専門部・中梶秀則理事長

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