日本競輪選手養成所で、127回生(男子)、128回生(女子)の入所式が5月26日に行われました。
今回は127回生72名、128回生21名が入所。それに来賓の方々、また候補生のご親族などが参加して講堂で行われ、コロナ禍前と同じ形に戻りました。
候補生たちは1人ずつ名前を呼ばれ、大きな声で返事を返しました。
■注目候補生インタビュー
市田龍生都(福井・22歳)
父・市田佳寿浩の背中を追いかけて
-入所した今の気持ちは?
「入所前はちょっと緊張していたんですけど、入所してからはすごく個性的な仲間が多くて、とても楽しいです!」
-競輪選手を目指したきっかけは?
「父(市田佳寿浩)の影響が一番大きいかなと思います」
-大学に進んで、ナショナルチームにも入っていましたがどうでしたか?
「大学にあがった時は自分はまだ競技をしていたいなって気持ちで大学にいって、マイナスな捉え方になっちゃうんですけど、ちょっと高校の時はまだ競輪選手になる覚悟がなかったっていう感じで、父という“市田佳寿浩”という選手を見てきた分、競輪選手はこんなだっていうのを知っていたので、その分、『覚悟がないなら選手になることは奨めない』という風に言われたんです。それで競技を続けるためにとりあえず大学にいって、実力がついてきて、ナショナルチームに所属させてもらって、さらに競技力が向上して、そこでやっぱり自分は自転車で生きていきたいという気持ちが芽生えて、大学3年の中盤くらいにやっぱり自分は競輪選手しかないという思いで、今に至ります」
-養成所で目指したいことは?
「養成所では競輪のことをしっかり学んで、訓練での重要性をしっかり学んだ上で、ゴールデンキャップ獲得とか、早期卒業制度のかかるタイムがあるのでそれをしっかりクリアして、早期卒業候補生として卒業できれば一番理想かなと思っています」
-得意種目はありますか?
「200mTTと1㎞TTが競技生活において最も得意だったので、自分の悔いのないタイムは出したいです」
-憧れの選手は?
「現役ではないですが、やはり父がすごく憧れです。自在で、どのレースを見てもしっかり自分の位置取りとか、車間の距離感、レースの感覚センスがすごくいいので、自分にはないところが多くあるので、自分は脚だけなところもあるのでそういう技術面がすごく憧れるというか、魅せられるところがありますね」
-やっぱりお父さんを越えたい?
「そうですね、この脚をもって父を越えたいなって思います」
-選手になってからの目標は?
「なるべく早くS級にあがって、父と同じ舞台で、父と並ぶかそれ以上の選手になることが僕の目標です」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「デビューしてからは、しっかり車券に貢献できるような、素晴らしい選手になれるように努力します! これから応援よろしくお願いします!!」
三浦生誠(岩手・22歳)
パラで培ったパワーを活かして
-入所を目指したきっかけは?
「2019年のKEIRINグランプリを見て、その時の脇本(雄太)さんの走りがすごく印象に残っており、自分もグランプリで脇本さんと同じ走りをしたいと思ったからです」
-入所した今の心境は?
「たくさんの憧れの先輩選手たちが通ってきた場所に、自分も足を踏み入れることができてとても嬉しいのと、自分が成長できる場所だと思っているのでとっても楽しみです」
-入所中にやりたいところや伸ばしたいところは?
「まだまだ競輪の基礎やルールなどわからないことをしっかり学びつつ、地脚をしっかりつけて、デビューしてすぐに通用できる選手になりたいと思っています」
-特にブラッシュアップしていきたいところは?
「まだ他の候補生と比べてダッシュは足らないと思うので、加速力やダッシュをしっかり磨いて、頑張っていきたいと思います」
-パラのタンデムのパイロットをやっていたと思いますが、その経験も活きそうですか?
「そうですね、自転車に乗るということに関して基本的なことは一緒なので、全く一緒という訳ではないんですけど、基本的なベースは似ていると思います」
-憧れの選手や目指したい選手はいますか?
「憧れは岩手の藤根俊貴選手です。目指したい選手は石川の小嶋敬二さんのように長く強く活躍できる選手になりたいです」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「しっかり養成所で基礎を学び、ゆくゆくはグランプリやGIで優勝できるような選手をめざして頑張りますので、応援よろしくお願いします!」
岩元杏奈(宮崎・23歳)
大学まで培った自転車競技歴を活かす道を選ぶ
-入所のきっかけは?
「昨年1年間、社会人をしながら自転車競技をしていました。その中で自分の自転車競技を活かした職業に就いて稼ぎたいと思って入所を決めました」
-養成所は思い出のある場だと思いますが?
「そうですね、私が中学2、3年生の時にガールズサマーキャンプがここで行われて、とても思い入れのある場所です」
-ここに入所して戻ってくるとは思っていました?
「このような形で戻ってくるとは思ってもいなかったので、自分でも少し驚いている状態です(笑)」
-選手になる魅力はどんなところですか?
「今までの自転車競技を活かして、プロの選手になるということで今まで以上に多くの方々に応援されることがとても魅力的だと思います」
-どちらかというと長い距離系の方が得意だったと思いますが、どうですか?
「やっぱり1年間あいてしまったというところもあるので、どちらかというとダッシュもあるといえばあるし、持久力もどちらかといえばですがあるのですが、大学時代のようにはいかないのでそこら辺はまたもどしていく形になると思います」
-養成所の目標はありますか?
「養成所では、ゴールデンキャップ獲得と在所成績上位で卒業することはもちろんですけども、卒業して選手になってから活躍できるように、多くのことを学んでいきたいと思います」
-目標とする選手はいますか?
「私は、ガールズサマーキャンプで出会った加瀬加奈子選手がとても印象的で、自転車競技をしている間も加瀬選手を追いかけてやってきました」
-選手になっての目標は何ですか?
「そうですね、ガールズグランプリに出場することを第一の目標に、あとは多くの方々に応援してもらえる選手になれるように頑張っていきたいです!」
-養成所での課題は?
「地脚があまりないなと感じるので、やっぱり先行して逃げ切れる選手になれるように頑張っていきたいです。捲りが競技の時から得意だったんですけども、自分の武器を増やしていくために、地脚をつけて逃げ切りで勝てるように頑張りたいです」
-では、ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「皆様の車券に貢献できるように、まずは養成所の10カ月間頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!」
成海綾香(沖縄・23歳)
ロードからガールズケイリンへ転身
-入所を目指そうとしたきっかけは?
「私は、7歳から自転車競技を始めて、その自転車を仕事にできるっていうのが競輪選手を目指した一番のきっかけになります」
-成海候補生を学生時代から見ていますが、どちらかというと長い距離でしたよね。
「そうですね、ロードは好きではあるんですけど、昨年行われた鹿児島国体を区切りにロードから離れて、競輪の世界に挑戦してみたいと思い、試験を受けました」
-兄弟がすでに選手ですね。
「はい、兄(成海大聖)が123期で選手をしています」
-お兄さんを見ていいなと思ったところもありますか?
「そうですね、自分が自転車を始めたのも兄がきっかけということもあって、兄が先に競輪界で走っている姿というのも背中を押してくれたので、私にとっても兄は大きな存在といえます」
-長い距離から短距離に変わるのは大変だったと思いますが、どうでしたか?
「国体はロードレースとスクラッチに出場したのですが、国体の1週間前くらいに養成所の試験があったので、試験の500mと200mタイムトライアルになるので、ロードの練習の合間をぬって練習をしたりとか、そういう工夫をしながらやっていたので、日頃の成果が出せてよかったなと思います」
-入所式をむかえてどうですか?
「私たちの回生は、合格タイムを振り返ってみても強い人がそろっているので、逆にラッキーだったと思うし、自分よりも優れているものを持った人からは学んで自分のものにして、卒業までにゴールデンキャップを取りたいと思います」
-目標の選手はいますか?
「124回生の松井優佳選手が自分の高校の1つ上の先輩にあたるんですけど、自分は松井選手を追いかけてきたところもあるので、松井選手のように思い切った走りができるような選手になりたいです」
-養成所で伸ばしたいところはありますか?
「持久力は昔から得意としているので、パワーが足りないとか瞬発力は周りに比べても劣っている自覚はあるので、そこをしっかり卒業まで強化していきたいと思います」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「しっかり力をつけて卒業して、皆さんの車券に貢献できるような立派な選手になろうと思いますので、これから応援よろしくお願いします!」
北岡マリア(石川・18歳)
高校総体2連覇、高校選抜2冠の逸材
-競輪選手になりたいと思ったきっかけは?
「競輪選手と走る機会があって、その中でやっぱり競輪選手のスピードだったり、技術が全く違うので、私も競輪選手のようになりたいと思って、競輪選手を志望しました」
-入所した今の心境は?
「まだ練習もできてないし、まだ色んな先輩たちと仲良くなれていないので、これからたくさん話して、絆を深められたらいいなと思います」
-入所中に目標はありますか?
「ゴールデンキャップを1回は取りたいと思っていますし、競走訓練では自分がどんな走りができるのかを試してみて、卒業したらしっかりルーキーで勝てるように頑張りたいです」
-目指したい選手はいますか?
「太田りゆ選手のようになりたいです。レースを見たり、出たりしたら、本当に走りが違っていて、迫力を感じるので、私も太田選手みたいに頑張りたいと思います」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「卒業したら、誰からも応援されるような選手を目指して、一走一走、全力で頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」
父・北津留翼に憧れ、MTBから転身
-入所した今の心境は?
「まさか自分が合格できると思っていなかったんですけど、合格できて本当に嬉しい限りです!」
-今までと種目は違いますが、その辺いかがですか?
「まだピストには全然慣れていないんですけど、これから慣れていけるように努力したいです!」
-選手になろうと思ったきっかけは?
「やはり父(北津留翼)の影響が大きく、父のレースを走る姿やファンの方々に応援される姿を見て、私も人を魅了する走りをしたいと思い、この仕事に憧れを抱くようになりました」
-それはいつぐらいですか?
「中学3年生の頃ぐらいから、競輪というものにちょっと興味が出てきて、よく父が走る姿をYouTubeとかで見るようになりました。」
-その時にピストに転身しようと思ったりはしませんでしたか?
「その時に競輪選手になりたいかなっていう相談を父にしたら、危ない競技だからと一度心配されたので一回断念したんですけど、それからやっぱり諦めきれなかったので、再度、高校2年生の頃に進路を決める時に、もう一度、父に相談して、承諾を得ることができました」
-養成所でしたいことはありますか?
「はい、共同生活を10カ月間するので、同回生の皆さんと一緒に切磋琢磨し合って、自分の記録を伸ばしていきたいと思っています」
-特に鍛えていきたいところは?
「ウエイトトレーニングをあまりやっていなかったので、ウエイトトレーニングとか力を入れていきたいと思っています」
-憧れの選手はいますか?
「太田りゆ選手に憧れています。ナショナルチームですごくパワフルな走りをしていますし、美容にも気を使っていて華やかさがあってステキだなって思っています」
-将来の目標は?
「オールガールズクラシックに出場できるような強い選手になりたいと思っています!」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「これからたくさん努力して、皆さんの期待に応えられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします!」