●3月のMVP 伊東競輪GⅡ「大阪・関西万博協賛 第9回ウィナーズカップ」決勝戦 3月23日 古性優作(100期・大阪)
究極のオールラウンダーとしての実力を大いに発揮した。レースは寺崎浩平マーク。寺崎が発進含みにスパートしてきた郡司浩平を合わせて踏み切ると、その勢いで先手を握った新山響平に襲い掛かった。後ろで見ていた古性は「寺崎のカカリを見ながら付いていきました。今思えば、浅井(康太)さんのところ(をどかせば)でもよかったですね」とまさに泰然自若だった。
特筆すべきは最終バックのプレー。まくってきた眞杉匠を絶妙なタイミングで好ブロックし攻撃を阻んだ。「すごかったでしょ、あれ」と優勝インタビューでは詰めかけたファンの前で自画自賛したほどで、眞杉も「行けたと思ったけど…。古性さんがうまかったです」とお手上げで完敗を認めた。
古性は遅まきながらGⅡ初優勝となった。すでにグランプリにGⅠを何本も取っている選手にとっては意外だが、記憶に残る好プレーとなった。
●3月のレース 後藤大輝(121期・福岡)
伊東競輪GⅡ「大阪・関西万博協賛 第9回ウィナーズカップ」 3月21日 S級一般3R
得意のスタイルで節目の通算100勝を達成
初日の一次予選は松井宏佑との力比べで9着大敗を喫したが挑戦者らしいパワー駆けが潔かった。挽回の一番となった2日目は小原佑太、末木浩二、村田祐樹との4分戦だった。特に村田は先行意欲が旺盛でどのラインが先制してもおかしくなかった。
それでも後藤は赤板で小原を叩くと猛然とピッチを上げて、反撃にでた村田を突っ張って出させない。ホーム、バックと駆け抜けてとうとう最後まで押し切った。もちろん番手の山口敦也の仕事があったとはいえ、値打ちのある1着だった。「初日に負けてそこで気付くこともあったしいい勉強になりました。初日の失敗というか走りが2日目につながったと思います」とハニかんだ。 節目の100勝達成となったがまだまだ通過点。九州待望の大砲として更なる飛躍が待たれる立場だ。「自分のスタイルで100勝を挙げられたのは自信になった。今度はもっと上のレースで結果を出したい。次は200勝です!」と力を込めた。