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直送!競輪場便りfrom佐世保競輪場 松坂英司(神奈川・82期)A級1班
インタビュー 2025.03.12

直送!競輪場便りfrom佐世保競輪場 松坂英司(神奈川・82期)A級1班

#競輪場便り

大ケガ乗り越えた50歳がようやく復調モード

 ダービーで2度の決勝進出を果たすなど、かつては特別競輪の常連だった松坂英司。23年の後期はA級落ちを経験し、S級に復帰した2024年は3度の落車も響いて1年間でわずか1勝にとどまった。

 「(昨年)7月の別府記念の落車で胸椎と腰椎を圧迫骨折。横突起もやっちゃって…。1ケ月くらいは自転車に乗れなかった。それで11月に復帰したんだけど、2場所目の京王閣でまた落車。今度は首がどうにもならなくなっちゃって力が入らなくなった。力を入れているつもりでも体が動かない。連動しない。おまけに恐怖心も出てしまった」

 昨年11月には50歳になった。今期から再びA級暮らし。「頑張ろうというのと、ダメなのかなっていう両方の気持ちが出てきた。でも、このまま終わっちゃうと後悔しちゃうと思って」。まだ痛みが残るままでも、気力を振り絞って戦っている。

 2月17日からの佐世保ミッドナイトでは前節の宇都宮に続いて初日1着。クラスは違えど、今年はすでに3勝を挙げている。「栗本(武典)君が強かったおかげ。彼を褒めてあげてください」と、自身よりも自力選手を持ち上げる姿勢は相変わらず。特別競輪を走っていた頃と何も変わっていない。落車の影響で昨年後半は大敗続きだったが、少しずつだが本来の状態に近づいてきているようだ。

 「宇都宮の初日は1着だったけど内容がダメ。2日目くらいから少しずつ自転車が流れるようになった。まだ確信めいたものはないんだけど、いろいろな人に治療してもらって体も動くようになってきた。練習の数値も少しずつ落車する前に近づいている。まだまだだけど、いい方には行っているのかな」

 不屈の闘志で大ケガを乗り越えた。宇都宮も佐世保も、惜しくも準決勝は3着。久しぶりのファイナル進出が見えてきている。

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