月刊競輪WEB

検索
直送!競輪場便りfrom豊橋競輪場   藤田大輔(千葉91期)
インタビュー 2023.12.27

直送!競輪場便りfrom豊橋競輪場 藤田大輔(千葉91期)

#競輪場便り

後半はS級で

S級のイメージが強い藤田だが、今期はA級で来年1月からもA級というから驚きだ。特選は8月の富山準決勝でも連係した上遠野拓馬(宮城)と連係した。

相手は売り出し中の纐纈洸翔。上遠野が纐纈を出させない先行を見せれば、藤田はまくって来る纐纈を絶妙に牽制。本来は自力型なのだが、追い込みもこなせる器用な面を見せた。「上遠野君のお陰です。全部突っ張ると言ってくれていたから。自分の力ではなく彼の頑張りですから」と謙遜した。

実はこの勝利は10月22日の静岡最終日特選以来のもの。何と11走勝利から見放されていた。「自分でもいつ勝ったか分からないです」と煙に巻いたが、嬉しい嬉しい1勝であったことはその顔を見れば一目瞭然だ。

準決勝は打ってかわって自力の組み合わせ。最終バックからまくろうと思ったが、前が外に膨れ咄嗟の判断でインに入り、3番手を確保した。ただ、そこから伸びず3着で何とかファイナルに辿り着いた。

決勝は特選同様に上遠野と連係。上遠野が最終ホームから仕掛け纐纈を捕らえたものの、藤田は纐纈に粘られる形になり圏外。「余裕はありました。いい感じで出てくれたんですが、上遠野君が出切ってからペースを少し緩めたんです」。上遠野としても優勝がかかる一戦だけに、当然と言えば当然の走りだった。

結果は6着も「まあ、勝ち上がりで1着も取れたし、いい開催だったと思います」と3日間を振り返った。

今年は不惑を迎える。半年はA級だが、7月からは定位置のS級に戻る。「A級は難しい。うまく流れに乗れないとおしまいですから。逆にS級は流れに沿って走ることができるんです」。藤田ほどA級とS級での姿が違う選手は珍しいかもしれない。S級では先行、まくり、追い込みで目立っていたが、A級では目立つことがない。

「どうしてもA級は前任せになることが多いですから。僕自身もS級の方が合っていると思います」。

今期の優勝は初戦の小田原だけで終わってしまったが、2024年は前半A級、後半はS級で目立ってくれることだろう。

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

related articles