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直送!競輪場便りfrom 青森競輪場  飯野祐太(福島90期)
インタビュー 2023.08.02

直送!競輪場便りfrom 青森競輪場  飯野祐太(福島90期)

#競輪場便り

手応えを掴んで

1年の半分以上が過ぎての今年初優勝に、飯野も照れ笑いで返すしかなかった。
7月4日の青森競輪決勝。予選、準決を2着でクリアして勝ち上がってきた。売り出し中の北井佑季と小原太樹の神奈川勢に人気が集中した。他の自力型は東京の鈴木玄人。
鈴木が前を取り北井が抑える展開。北井が仕掛けると鈴木は突っ張り先行。器用な鈴木だけにイン粘りも考えられたが、鈴木がとった作戦は先行策。単騎の中井太祐が切り替え、北井は6番手。
飯野は初手から鈴木ラインの3番手で足を溜めている。北井が最終Bからまくると、それより先に番手の長島大介がまくる。必然と飯野は2番手になり直線となった。終始余裕のあった飯野が抜け出し優勝を飾った。

「本当はバックで仕掛けようと思っていたけど気持ちで負けていたのか、大事にいってしまった。鈴木君が粘ればカマすつもりだったし、展開に恵まれただけ。優勝を狙うというよりは、今回は本当に無欲だった」
とレースを振り返った。

今年の初Vだが実は、決勝進出も初めてだった。昨年12月の小松島で優勝して以来の決勝でもあった。
「今年の前半は練習方法を変えたりして試行錯誤の連続でした」。
以前は街道練習が中心だったが、ナショナルチームの練習方法を取り入れ、バンク練習をメインに行った。
「ナショナルチームの練習も良かったのですが、脚力が年とともに落ちている今、自分にはやはり昔ながらの練習が向いていたみたいです」。

同時に重心を後ろに置いていたスタイルから前加重のフォームにした。
「高松宮記念杯の最終日に小松崎さんや新田さん、渡部さんからアドバイスをもらって」。

その最終日、前回の久留米記念でも試したが、結果は出なかった。だが結果以上に飯野本人は手応えを掴んでいたようだ。その結果が今回のVに繋がったのだろう。

直前に行われたサマーナイトフェスティバルGⅡは、青森の勢いが見られず845で終えたが、フォームがしっかり固定できれば1着そして優勝を量産できる状態にはある。

前半戦の不調を取り戻すためにも、後半戦は飯野から目が離せない。

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