月刊競輪WEB

検索
直送!競輪場便りfrom松戸競輪場 池邉聖 (神奈川123期)
インタビュー 2023.06.14

直送!競輪場便りfrom松戸競輪場 池邉聖 (神奈川123期)

#競輪場便り

 

慶応大学卒業のインテリレーサーがデビュー

 異色の経歴を持つ頭脳明晰なレーサーが間もなく本格デビューを迎える。

 慶応大学在学中は自転車の中、長距離種目で活躍していたが、「(競輪選手に)なる気は全くなかったです」と大学卒業を機に自転車からも降りた。そして「外資系ITコンサルの会社に就職しました」

 しかし、コロナ禍が池邉の人生を変えた。

「コロナ禍になって時間が取れるようになったので、何かやってみようって思いました。5年間、一切運動はしていなかったんですけど(笑)」

 一念発起して競輪選手を目指すと、123期の試験に一発合格。養成所も無事に卒業し晴れてプロになった。

 ルーキーシリーズは2節出場し、初戦の四日市初日と、最終戦となった松戸最終日に白星を挙げた。これはいずれも、展開を読み切って好位を確保し、タイミングよくまくりを決めたもの。「いろいろ考えるのは好きだし得意です」と語るように、相手の連日の動きと性格から展開を想定した分析力が光った。そして描いたレースプランを実践できる脚力も持ち合わせている。

 また人間性も大きな武器になりそう。

「社会人経験も長いですし人と接する機会も多かったので、先輩や関係者などに失礼のない対応をするとか、礼儀なんかは恥ずかしくないレベルにはあると思います(笑)」と多くの人から愛され、可愛がられる要素がある。

 デビュー後の大きな目標は〝兄弟子の前を走ること〟。その兄弟子とは、「大学時代から仲が良い同学年の青野将大です」と明かす。「(青野は)S級で積極的に動いている選手ですけど、そういう人に前を任せてもらえるようなレーサーを目指したい。今はまだまだ力不足ですけど、これから力を付けていければと思っています」

 師匠の小原太樹をはじめ、S級上位で活躍する一門の仲間と同乗するために、自慢の頭脳と脚をフル稼働させて出世を目指していく。

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

related articles