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直送!競輪場便り from四日市競輪場 谷口遼平(三重103期)
インタビュー 2023.04.12

直送!競輪場便り from四日市競輪場 谷口遼平(三重103期)

#競輪場便り

大舞台で収穫の季節

 今年に入り絶好調だ。最終バックを奪う先行主体の戦いで、1~3月で9勝と1着を量産した。GⅠ(全日本選抜)、GⅡ(ウイナーズカップ)、GⅢ(周年記念)2回を含めた戦いの中で自信も強めてきた。「いつもは良くない冬場で、結果を出せたのが大きいですね。2年半ぐらい前から始めた室内トレーニングが実を結んでいる。体重も5kg以上増えて、風にも負けない体力がついてきた。デビューからこれまでで、今が一番充実した時期を迎えられていると思います」と170cmにも満たない身長のハンディを感じさせない体力強化の成果に胸を張った。

 室内トレーニングは、スポーツ好きの妻加奈子さんの勧めで始めた。競輪に必要な体感や筋肉を効果的に鍛えるそのハードなトレーニングは、四日市市内のジムのYouTubeでも紹介された。1日2時間、インターバルの少ないトレーニングはきつくて週2回しか通えないほどのものだ。トレーニング方法や食事まで全力で支えてくれる妻とかわいい盛りの1男2女の子どもたちが最大の原動力になっている。

 2月、高知で行われた全日本選抜競輪では1次予選を先行で3着に粘ると2次予選では、直近の小松島FⅠ準決でも組んだ同県の先輩浅井康太とGⅠの舞台で連係した。浅井は、自転車競技を始めた高校の時から三重を代表する選手として憧れの存在だった。S級で定着してからは、何度も連係を組んできた。レースは、打鐘から別線の突っ張りはあっても迷いなくたたいて主導権を奪った。新田祐大―成田和也の強力なまくりに浅井は番手まくりで応戦して3着で準決に滑り込んだ。自らは9着に沈んだが納得の表情をのぞかせた。「練習仲間でもある浅井さんの前を走るのは一番緊張するし、最も責任のある位置だと思っています。GⅠの舞台でワンツーを決めるのも目標のひとつになりますね」と次の機会を待ち望む。

 全日本選抜直後の大垣GⅢでは、2次予選ではSS班の新山響平相手に堂々と勝ち切るなど3勝を挙げて強豪相手に渡り合った。苦手な冬を克服して好きな温かい収穫の季節を迎える。5月には日本選手権が控える。GⅠの大舞台で優出という大きな目標に向かい、先行選手としていつでも輝ける準備は整った。

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