今年3つ目のガールズGⅠ「第2回毎日新聞社杯女子オールスター競輪」(8月7~9日、佐世保競輪場)の開幕が間近に迫った。今年最初のGⅠ「オールガールズクラシック」、2戦目の「パールカップ」は、いずれも佐藤水菜(神奈川)が完全優勝。勢いはとどまるところを知らず、さらに加速しているのが現状だ。
まずはファン投票の結果を見ていきたい。1位は10年連続でトップに立った児玉碧衣(福岡)。1万3703票を集め、2位の太田りゆ(埼玉)に3594票差をつけた。太田はパリ五輪後にナショナルチームを引退してガールズケイリンに専念。出走機会が増えたことも、1万109票という支持につながったのだろう。得票数が1万票を超えたのは児玉と太田の2人だけ。3位は佐藤、4位は久米詩(静岡)、5位は石井寛子(東京)、6位は河内桜雪(群馬)、7位は梅川風子(東京)。以上の7名が初日の「ガールズドリームレース」に出場する

注目はやはり佐藤だろう。昨年に続く2年連続の年間グランプリスラムに向け、今のところ死角は見当たらない。直前の「競輪ワールドシリーズ」立川ラウンドでも、マチルド・グロ(フランス)、ヘティ・ファンデルワウ(オランダ)ら世界トップクラスを相手に3連勝で完全優勝。力の違いを見せつけた。たとえ7番手に置かれても、爆発的なスピードで前団をひと飲みにしてしまう。

佐藤に水をあけられている児玉と太田は、一矢報いたいところだ。児玉は「パールカップ」準決勝後に場内で右足首を負傷し、決勝当日に欠場。その後は広島、奈良で6連勝している。実は奈良の前検日には右足首に痛みが残ると明かしており、状態の見極めは必要だが、100%に近い状態で臨めればチャンスはある。地元地区・九州でのビッグレースだけに、車券の狙いとしては1着固定か、思い切って評価を下げるか、判断の分かれるところだ。

太田は勝ち星を量産しているが、7月の前橋GⅢ「ドームスーパーナイトレース」ガールズ決勝Bでは、竹野百香(三重)に逃げ切りを許して2着に敗れた。前橋バンクの特性を生かして駆け切った竹野を褒めるべきだが、太田自身もレース後に「もう少し早く行った方が良かった」と振り返っており、課題を残す一戦となった。そして、3強に迫るのが梅川だ。佐藤を軸に、児玉、太田、梅川がどう挑むかが焦点になる。
他の選手も力を付けてきているが、この4人とはまだ差があるとみる。脚力差というより、ビッグレースを意識するあまり、競走が小さくなっている印象がある。佐藤が敗れるケースを無理やり考えるなら、最終バックまで内に封じ込める展開くらいしか思い浮かばない。横の動きに極めて厳しい判定基準が採られるガールズケイリンでは、それも容易ではない。佐藤が位置にこだわらず、7番手からの競走を選択すれば、やはり他の選手は苦しい。レース巧者の尾崎睦(神奈川)に加え、仲澤春香(福井)、ファン投票10位の北岡マリア(石川)の走りにも注目したい。