武雄競輪FⅡモーニング 5月14日 A級準決勝7R
ラインの先頭で戦うことにこだわり続ける御年51歳のベテラン、八谷が男気あふれる先行策で存在感を示した。レースは、八谷、土田武志、小川祐司がそれぞれライン2車、太田将成が単騎という構成。八谷は前で受けて車を下げると、打鐘前から即座に飛び出し、後続の動きがないと見るやペース駆けに持ち込んだ。他のラインは絶妙なペースに酔わされ、反撃は不発。番手を回った金ヶ江勇気が抜け出して1着を取ると、八谷は2着に逃げ粘り、ともに決勝へ勝ち上がった。
レース後、金ヶ江は「地元だったし、八谷先輩に甘えさせてもらいました。駆け方のテクニックに酔いました。すごかったです」と最敬礼。対する八谷は「頑張った方でしょう(笑)。必要としてくれれば前でやるし、お役に立てれば、というぐらいの気持ちでした」と控えめに笑った。とはいえ、後輩の前で気っぷよく駆けたその走りは、数字以上の価値があった。
年齢を重ねれば、どうしても位置取りや立ち回りを重視する場面は増える。それでも八谷は、いまなお「自力」に誇りを持ち続けている。この日の1着は金ヶ江だったが、主役は間違いなく八谷。後輩のために腹をくくって駆けた51歳の先行は、多くのファンの胸に強く残った。