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高松宮記念杯競輪(GⅠ)シリーズ展望
レース展望 2025.06.11

高松宮記念杯競輪(GⅠ)シリーズ展望

#グレードレース展望

高松宮記念杯競輪(GⅠ)は東西に分かれて勝ち上がる独特のシステム。普段、連携している同士がどこまでシビアに戦えるかがポイントになる。

【東日本】

S班が4人。中でも充実しているのが郡司浩平(神奈川)だ。取手記念(GⅢ)を制覇し、今年の優勝はすでに5回と安定感はピカイチ。盟友といえる深谷知広(静岡)とのタッグは息もピッタリだ。さらに今年から初のS班・岩本俊介(千葉)も控えており、他のラインからは驚異になる。和田健太郎(千葉)、松谷秀幸(神奈川)の追い込み陣もしっかりしている。ただ、松井宏佑、和田真久留(神奈川)が勝ち上がってきた場合は連携できない。南関勢は駒が豊富なところが逆にマイナスに作用するかもしれない。
ダービー王に輝いた吉田拓矢(茨城)と眞杉匠(栃木)が関東を引っ張る。新山響平(青森)が軸になる北日本勢は苦戦必至か?佐藤慎太郎(福島)は、徐々に体は動いてきているが、本調子にはほど遠い。安定感には欠けるも一発の魅力を感じる菅田壱道(宮城)がもっと盛り立てていかないとだめだろう。そして中野慎詞(岩手)が勝ち上がれば、南関勢と互角の戦いができる。

【西日本】

脇本雄太(福井)と古性優作(大阪)、さらに力を付けた寺崎浩平(福井)が中心になろう。脇本だが、全日本選抜でグランプリスラムを達成した後は、不本意な結果が続いている。だが、高松宮記念杯は伝統的に近畿地区のGⅠであり、気持ちの入り方が違うだろう。その気持ちは古性優作(大阪)も同じだ。過密スケージュールで肉体的にもきついだろうが、オフを組み入れながら整える。ホームバンクということもあり、負けられないところでもある。寺崎も勝ち上がれば強固なラインになろう。ただ近畿も南関と同じく豊富な陣容を誇るだけに、勝ち上がり次第となってくる。

 中四国勢はS班の清水裕友(山口)と犬伏湧也(徳島)が引っ張るが、太田海也(岡山)の勝ち上がり次第で別線を余儀なくされるだろう。苦戦を免れないのは九州勢だ。

【優勝の行方】

近畿勢の優位は動かず、古性が優勝候補の筆頭。脇本、寺崎で表彰台独占を目論む。対するは郡司、吉田、眞杉。ただし、中野や太田が進出してきた場合には、新山、清水、犬伏にもチャンスが巡ってくる。

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