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10月の印象に残ったレースを紹介
特集 2025.11.05

10月の印象に残ったレースを紹介

#マンスリーベストプレイヤー

●10月のベストレース 成田和也(88期・福島)、佐藤友和(88期・岩手)
前橋競輪GⅠ「第34回寬仁親王牌 世界選手権記念トーナメント」10月25日 5R選抜

 かつての大暴れしたGⅠの大舞台で同期のタイトルホルダーコンビが存在感を示した。メンバー構成上、北日本は2人だけ。これまでの戦歴でいえば佐藤―成田と並ぶものかと思われたが、今回は成田が前回り。珍しい並びとあって戦前から出方が注目された。成田は「初日に友和の前を回っていたし、自分でやろうと思った。だけど久々だったので緊張した」と話したものの、道中の動きはキレッキレだった。

前々へさばき川口聖二ラインの後ろを確保すると、4番手から2角まくりを放った。川口マークの浅井康太のけん制も体を預けていなし直線一気。ゴール前に佐藤に交されたが2着に踏みとどまりワンツーが決まった。「組み立ては理想通りでした。まくれてよかったけど最後、友和に容赦なく抜かれましたね(笑)」と冗談を交えつつ「いつ以来か記憶にないですね。普段は動いていないし決まってよかった」と久しぶりのタテ攻撃に気分は良さげだった。

 一方、佐藤は香川雄介にすくわれ成田と連携を外してしまったが、必死の追い上げでドッキングすると勢いをそのままに直線を突き抜けた。「内を空けてしまったりして問題があった。せっかく前でやってくださった成田さんに申し訳なかったです」と追走テクに反省点もあったが、2日目にもまくりを放ったように往年の動きを彷彿とさせるプレーを連発した。

まだまだ若い選手には負けないとばかりに、実績上位のベテランコンビが躍動する姿はあっぱれだった。

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