●8月のベストレース 三谷政史(93期・奈良)
松戸競輪GⅢナイター「開設75周年記念 燦燦ダイヤモンド滝澤正光杯」8月25日10R準決勝
自らの勝負カラーとしている緑色の6番車のユニフォームを身にまとい、単騎で挑んだ準決勝は、バック前から内へ潜り込み、空いたコースをスルスルと縫って3着に飛び込んできた。「バックでは近藤(保)君が清水(裕友)にスイッチして追いかけてくれればもっといい展開だったけど。その前に一個ずつ遅れているところがあったりして課題もありましたが、最後は伸びてくれたので」と納得のレースは、2014年の川崎記念以来11年ぶりのGⅢ決勝へとつなぐ会心の運びだった。
前日の二次予選も中井太祐のスピードを借り、際どいインコースを強襲して2着に突っ込んだ。6月までA級にいたが、やはりS級のスピードが合っている。「前期、負け戦でまくりが出たんですよ。前を任せた選手が行けず、自分で持ち出したらスーッと。あの競走から力みが抜けた感じで。それまでは踏まなくていいところで踏んでしまって脚が一杯になったりと余裕が無かったけど、それが解消した。そのままS級でも続いている感じです」
該当するレースは3月岸和田の最終日。直後の4月平塚で完全Vを挙げるなどひとつのプレーで三谷がらしさを取り戻した。勢いは継続しており、持ち場のS級でもイキイキと立ち回っている。