●7月のMVP 尾方真生(福岡・118期)L1
7月13日~15日 松戸競輪場 ガールズケイリンフェスティバル2024
2020年にデビューしてから4年、3年連続してガールズグランプリ出場を果たし、新人時代にはガールズフレッシュクイーンを制したものの、ここまでビッグレースには縁が無かった。しかし今回は、チャンスをしっかりとモノにし自らの力で大きな称号を手にした。決勝の逃げ切り勝ちは圧巻で、姉弟子の児玉碧衣、小林優香に山原さくらや坂口楓華ら名だたる強豪を前受けから突っ張り退けた。初日にも度胸あふれる突っ張り策を敢行しており、このプレーが決勝の下地にあった。
開催前には親交のある日野未来を頼り、奈良競輪場で出稽古を行った。同じ333走路を松戸バンクと想定し「333バンクは難しいのでコーナーの回し方など、未来さんと実戦形式で練習してきました」と念入りに備えたことが、今回の快挙につながった。
ビッグ制覇をきっかけに、一回りも二回りも大きな選手となるはずで、今後の更なる飛躍に期待したい。
●レース 緒方将樹(熊本・117期)S2
7月20~22日「2024年能登半島地震復興支援競輪 熊本競輪再建記念(FⅠ)」
再始動した熊本バンクを心地よさげに疾走!
熊本競輪で7月に8年4か月ぶりとなる開催を行われた。再開、第一弾となるFⅠシリーズとあって地元勢は大挙して出場。緒方も「あっせんが決まった時点から地元へ向けて気合いが入っていました。ただ少しやり込みすぎたかも」と、並々ならぬ思いで本開催に備えた。
その思いがレースに生きた。予選11Rは中本匠栄―佐藤幸治を背に打鐘カマシに出ると、中本を振り切り逃げ切った。快心ショットは記念すべき地元勢の初勝利で、ゴール後は地元ファンの声援が鳴りやまなかった。「こんなに応援してくれる人がいるとは。声援を聞いて、泣きそうになりました」と緒方も感激な面持ちで気持ちが高ぶっていた。
準決は島川将貴を力づくで叩き2着に逃げ粘った。マークした上野優太が落車を招くプレーで失格したためワンツーは叶わなかったが、目標だった決勝進出を決めた。そして決勝は北井佑季との2分戦。タイトルホルダーに真っ向勝負を挑み主導権を握ると、北井を苦しめる激走で嘉永泰斗の優勝に貢献した。歓声を味方に付け、プレッシャーを跳ね除け思い通りに力を発揮した。