先日行われたGⅠ寬仁親王牌決勝戦、
眠れる九州の獅子、嘉永泰斗がGⅠ決勝戦初出場・初優勝という、何ともドラマティックな結末で4日間の熱戦の幕を閉じた。
全九州競輪ファン待望の20代、自力型のGⅠレーサーの誕生だ。
さらには輪界屈指のイケメンときた。
話題にならない訳無いだろう。
イケメンの定義は実に主観的になるので深くは掘り下げないが、
彼が決勝戦で放った単騎捲りは誰が見ても金ピカに輝いていた。
俯瞰的に見ても初のGⅠ決勝戦、
確実に緊張感もある中まさかの単騎戦。
さらには同じく単騎にはKING・古性優作も居た。
勝負どころの最終ホーム、
単騎の古性より前に位置することが出来たのも凄いが、あのケレン味の無い捲り一撃だ。
決勝戦に数多く進出している選手ですらGⅠ優勝にはなかなか届かない現実の中、彼は一発で仕留めきったのだ。
まさに待望だろう。
地区を代表するようなベテラン選手達でも、わりと頻繁に同地区別線勝負を選んでしまう。九州はそういう空気が流れてしまっているのが現実だ。
嘉永泰斗がまとめなければならない。
彼のインタビューなど聞いているときっと“背中で見せる”タイプだろう。
だが、それではきっと“九州はひとつ”を実践できないと思う。
それは競輪界の歴史が証明している。
強くエゴイストな人間が居る地域は強いのだ。
(アイツ強いけどうるさいんだよな…)
と陰口を叩かれるくらい強力なリーダーシップを発揮しなければ、今後九州がまとまる可能性は少ないだろう。
嘉永泰斗に掛かる期待は非常に大きい。