2022年も残すところあと1か月を切った。
と言うことはグランプリだ。
ヤンググランプリ、ガールズグランプリ、そしてKEIRINグランプリに出走する選手が確定したのだ。
ヤンググランプリと言うのは一流選手への登竜門的なレースなのだろうが、カテゴリーとしてはGIIとしてビッグタイトルに位置付けられる。
さらにはKEIRINグランプリには頑張っている限り何度でも挑戦できるのだが、ヤンググランプリはデビュー3年以内と決まっているので物理的にどんな一流選手でも人生で2回しか出走する事が出来ない。
ある意味、優勝するには最難関のタイトルレースとも言えようか。
さぁそのヤンググランプリなのだが今年は例年に比べても注目度が非常に高くなった。
とにかくレベルが高いのだ。
山口拳矢を筆頭に寺崎浩平や町田太我、犬伏湧也に吉田有希etc…
全ての選手がGIレースを経験している近年稀に見るハイレベルな攻防が繰り広げられるだろう。
まだラインが明言されていない状況だがやはり有利に働くのは発進(先行)の番手を回れる選手だ。
同県の後輩(同期)と同乗出来る山口拳矢に注目する。
一発勝負は実力よりも「いかに持っているか」が重要。
新たなスターの誕生が楽しみだ。
そしてガールズグランプリ。
今年は間違いなくこの構図が1番注目されるだろう。
児玉碧衣vs佐藤水菜
女王の名をほしいままにしていた児玉に対し今年1番実力をつけた佐藤とのガチンコ対決だ。
昨年は高木真備氏が優勝したが〝女王〟と言えば変わらず児玉碧衣なのだ。
それだけ彼女が長年積み重ねてきたものが大きい。
しかしだ…
今年、佐藤水菜が勝てば間違いなく〝新女王〟誕生だろう。
それは児玉も分かっている。
〝覚悟とプライド〟を掛けた対決が待ち遠しい。
そしてKEIRINグランプリ。
昨年(2021)と入れ替わった新たなメンバーは脇本雄太と新田祐大と新山響平の3名。
しかも脇本と新田に至っては実力を持ちながらも昨年は東京オリンピックもあり、活動日程的にSS級陥落と言うのは少し無理があった。
実質新しいレーサーは新山のみだろう。
やはり競輪と言うのは「積み重ね」のスポーツだ。
ちょっとばかり調子が良くてその時は勝てたとしても認められない。
いかに継続して勝ち続け、ファンや周りに認められなければグランプリの舞台には立てないのだ。
そんな〝ある意味面倒臭い〟この業界の事を私は誇りに思います。
さぁ軽く展望と行こう。
なんと言っても脇本雄太だろう。〝普通〟に走れば脇本が勝つ。脚力が違いすぎる。
この1年彼が与えてきたインパクトはそれほど強烈だ。
しかしだ…
KEIRINグランプリと言うレースは〝普通のレース〟では無いのだ。
生ける伝説、神山雄一郎さんが唯一優勝出来なかったタイトルレースでありグランドスラマー新田祐大、グランプリ出場12回を数える平原康多も優勝出来ていない。
もうお分かりだろう。
〝普通の結果〟に終わる可能性は少ないのだ。
こちらもまだラインが明言されていないので深くは語れないがポイントは北日本4名の並びだろう。
NEWタイトルホルダーとなった新山が先頭を務め番手が新田祐大となれば脇本雄太も8番手から簡単に捲くれるとは思えない。
平原康多、松浦悠士、郡司浩平も黙ってはいないだろう。
とにかく展開が読めないのだ。
北日本勢が4名結束となれば90%はそこの先行体勢だろう。
しかしそれ以外全く読めない。
脇本が早めに襲い掛かるかもしれないし、単騎勢が新田の所で捌くかもしれない。
皆さんはどう思いますか?
僕は今年も日本テレビ(地上波)で解説をさせて頂きます。
最高のレースを最高の解説で花を添えたいと思います。