こちらのKEIRINグランプリの展望、去年に続いての登場ですよ。今年も気付いたらあっという間。忙しかったけど、バタバタしていたのは競輪界も一緒みたいだね。来年はS級S班が5人も入れ替わるだなんて、もう目まぐるしいよ。ちなみに今年は引退だの込み入った事情だので途中から何人か入れ替わっていたけど…って、そういう話は置いておこうか(笑)。
今年のグランプリは例年に増して難しいねぇ。いつもなら、おおよその並びは見当がついていて、ああだこうだと推理をするけど、近畿4人の並びがまったく読めないんだから。脇本(雄太)のケガがどこまで戻っているかでも変わってくる。寺崎(浩平)とはガッチリ連係するとして、大阪勢(古性優作、南修二)と並ぶか別線か…。ここが本当に鍵だな。
もし寺崎を先頭に4人で並ぶなら予想は一気にはかどるよ。寺崎は今年1年、働いて働いて働いて働いて働いて、3人をグランプリへ送り込み自分もタイトルを取った。高市(早苗)総理は「働いて」を5回言ったけど、寺崎は4回分。残り1回はぜひともグランプリで使って欲しいな。ワーク・ライフ・バランスを大事に駆けてくれれば近畿でカタいし、働けば働くほど、番手選手の車券は支持率アップだよ。
デイリースポーツのコラムを読んでいる人なら知っていると思うけど、オレは競輪界の「郡司評論家」。だから、今年も郡司(浩平)が出てくれてホッとしたわけ。今は日中関係もピリッとしているし〝郡司力〟ってところに妙な説得力が増しているからだな、きっと。ただ、そう簡単にはいかないか。それは防衛力のもろさで、深谷知広や松井宏佑って同盟軍がいないところに一末の不安が残るんだよ。そこで期待されるのは、どこからともなく現れた阿部拓真って新星だ。競輪祭の決勝はインパクト抜群だったじゃん。3連単、504番目の最低人気って、あんなの親も親戚も買えないよ。いや、親は買っちゃダメか(笑)。今年の福男だし、味方につければ〝郡司力〟も底上げされて防衛費はドカンと跳ね上がる。戦法は何でもできるオールラウンダータイプってことなら、有事の際も頼りになるよ。だけど、阿部はヨシタク(吉田拓矢)に任せて優勝したし、そっちへの恩もありゃ関東に付くかもしれない。この辺りの答え合わせは前夜祭まで待とう。
嘉永(泰斗)は初のS級S班か。阿部や眞杉(匠)と並んでイケメン枠が3つもあるのはオールドメディア感があった競輪界のイメチェンには最高の逸材よ。女性ファンの獲得はどの業界にも絶対に必要だからね。九州じゃ中川誠一郎以来のグランプリ出場。中川には、車券で裏切られた債権者たちによって結成される「中川誠一郎、被害者の会」っていう裏応援グループが全国的にあるけど、そんな不謹慎な団体が乱立しないことを願うばかりだ(笑)。
平原(康多)が引退して、関東は眞杉と吉田拓矢がこれからを背負うことになる。お笑い界も昔から、関西の勢いに押される中、東勢は総出となってずっと踏ん張ってきたんだ。だから2人にも頑張ってもらいたいし、くれぐれも活動停止なんてことはないように。
ガールズグランプリは、もうサトミナ(佐藤水菜)の独壇場だな。初の女性総理が誕生した年に、史上初の年間グランドスラムの偉業って、しばらくは女王の座は揺らがないよ。だけど、車券は別問題。1着固定は配当的にも旨味がないし、逆張りの美学としてあえてサトミナの2着付けで3連単総流しで勝負するよ。
ヤンググランプリって毎年ほとんどラインができないから予想が難しいんだ。まったく、つかみどころがないもん。しいて挙げれば中石湊と阿部英斗に目が行くけど、決定力に欠くしどうかな…。で、ふと思うんだけど、ヤングラって優勝した選手がそのあと伸び悩むイメージがある。これってお笑い界では「致命的ヒット」と呼ばれていて、いわゆる一発屋の類。デカい一発が出るとそのあとって大変でさ、長く生きるなら一発出さずに勝ち上がるのが最強で、これって競輪選手にも通じると思うんだ。ヤングってぐらいなんだから、オールドメディアからニューメディアへと化けるイキのいいレースに期待するよ。
グランプリ当日(12月30日)は、うちの店(スナック玉ちゃん 赤坂本店)も開けているので、よかったら一緒に大一番を観て盛り上がろう。だいたい昼過ぎぐらいからかな、詳しくはInstagramや電話で確認してみて。みんな、ガッチリ勝負して、いい年を越してちょうだい!