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編集部コラム KEIRIN ON MY MIND
特集 2024.03.20

編集部コラム KEIRIN ON MY MIND

まずは伊東競輪ナイターGⅢ初日の話から。お目当ての選手の出走は午後8時前。のんびり夕方に家を出た。自分は一体なにものなんだろうと思うよなあ。最寄りの駅近くの古書を扱う大型店にふらっと立ち寄って、漫画コーナーに並んでいる背表紙を見ていたら、「谷和也」の文字が目に飛び込んできた。エッ、お目当ての選手も谷和也なんですけど。まさか選手が書いているの?

タイトルは『ラル飯』。表紙の絵柄からギャグ漫画なのがわかる。同姓同名の漫画家の作品で、これも何かの縁。電車の中で読もうと買ってみた。

漫画家の谷和也はさておき、なぜ競輪の谷和也なのか? 2週間くらい前のこと。いつものように競輪場のラーメン屋で店主のマサさんと話してたら、谷の名前が出てきた。岐阜FⅠ最終日の場外発売をしているときで、予選は前受けから引いて、巻き返して2着。準決勝は打鐘から踏んだ先行を、格上の志田龍星にまくられたが3着に粘った。思い切って出るレースっぷりがいいので、逃げ切りはあるかも、と話がまとまって、しっかり取らせてもらった。松岡篤哉が人気になっていたせいで3連単は3万5千円。にっこり。それで、1周333mの伊東競輪場なら、もっと好走するかもと思った次第。

谷は2019年にデビューした大阪の115期生。バリバリの先行選手で、昨年7月にS級に戻った。実は谷。昨年12月に低髄液圧症候群で、安静を強いられた期間があったはず。いまだ治験や治療法が確立されていない病気らしいが、戦いの場に帰ってきた。

1月に復帰しても変わらない積極策で4場所を走り、迎えた伊東のGⅢ。9車立ては昨年9月の立川以来6カ月ぶりだったが、初日を赤板先行で押し切り、二次予選は打鐘から出て2着。準決勝は岩本俊介の打鐘カマシに屈したが、最終日は打鐘過ぎ4コーナーからの仕掛けで、マーク村田雅一とワンツー。マサさんとの会社で4日間、2車単の表裏で勝負していたから、取れたのは最終日だけだったんだけど、一応収支はプラスに。

400mバンクだと、打鐘あたりからドーンと踏んでいく競走が持ち味。マークした選手に抜かせないのも特徴。出させると強いぞということで、そろそろ警戒されてくるころだが、頑張ってほしいな。

追伸;『ラル飯-ランバ・ラルの背徳ごはん-』(角川コミックス・エース刊)は機動戦士ガンダムの登場人物、ランバ・ラル大尉が主人公のグルメギャグ漫画。ガンダムを知っているともっと面白いんだろうけど、それでも馬鹿馬鹿しさに笑ってしまった。結局、この開催で毎日1冊ずつ買って、家に『ラル飯』が4巻そろっている。

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