ガールズケイリン10周年記念の単発レース「ティアラカップ」が、共同通信社杯競輪が開催される名古屋競輪場に於いて最終日の11Rに実施される。出場選手は過去のガールズグランプリの優勝者のほか、2着となった選手のうち選考期間(22年4月〜6月)の平均競走得点上位者から順次選抜されており、10周年を祝うにふさわしい華やかな戦いが期待できるだろう。
児玉碧衣 福岡 108期
児玉碧衣は18年、19年、20年のガールズグランプリで3連覇の偉業を達成して「絶対女王」と謳われた。ガールズケイリンをここまで人気のあるコンテンツに押し上げた功労者のひとりだ。しかし、昨年のガールズグランプリは3着に終わり、今年はまだビッグレースの優勝はなしと足踏み状態が続いている。それでも、6月に開催されたガールズケイリン10周年記念のオールガールズではグループAの決勝で佐藤水菜と1着同着で優勝と調子は悪くなく、今回も本来の強さを発揮して優勝を取りにいく。
石井寛子 東京 104期
石井寛子は17年に平塚で開催されたガールズグランプリで優勝している。前受けから奥井迪の逃げに飛びついて番手を取り切り、ゴール前で粘る奥井を交わしての初優勝だった。19年の名古屋で実施されたガールズドリームレースでは児玉碧衣の逃げを差して優勝と名古屋バンクとの相性もいい。今年も3月のコレクション宇都宮ステージを優勝と、第2期生としてガールズケイリンの創世期を支えてきた石井は今もトップクラスを維持しており、今回も貫禄の走りを見せてくれるだろう。
小林莉子 東京 102期
小林莉子はガールズケイリン第1期生だ。12年7月1日に平塚で開催されたガールズケイリンのオープニングレースでデビューし、1走目は2着だったが決勝で初勝利を挙げると同時に初優勝者となった。さらに同年12月の第1回ガールズグランプリでは加瀬加奈子の逃げを追走からゴール前で差し切って栄えある初代チャンピオンとなっている。その後はビッグレースの優勝はなかったが、今年8月の西武園で実施されたアルテミス賞レースで梅川風子の捲りを差して優勝しており、今回も熟練の技と差し脚で一発を狙う。
中村由香里 東京 102期
中村由香里は元小学校の教員で12年7月に第1期生としてプロデビューしている。同年の第1回ガールズグランプリは7着に終わったが、13年2月に実施された第1回ガールズコレクションの高松ステージで加瀬加奈子の逃げを追い込んでビッグレース初優勝を飾っている。そして同年の第2回ガールズグランプリでも加瀬加奈子の捲りを追走からゴール前で差し切って初優勝を達成、翌年6月のコレクション取手ステージも優勝している。その後はビッグレースの優勝はないが、41歳を迎えた今年も8月の奈良で優勝と安定した走りで活躍を続けている。
梶田舞 埼玉 104期
梶田舞は2度目の出場となった14年のガールズグランプリで山原さくらの逃げを捲った加瀬加奈子をゴール前で差し切って初優勝を飾っている。さらに16年7月にはガールズケイリンフェスティバルを優勝。17年には再びガールズグランプリを優勝している。その後もトップクラスで活躍を続けていたが、21年11月に肝臓癌が見つかり治療のために長期欠場を余儀なくされた。それでも退院は早く今年の2月の小田原から復帰、8月のアルテミス賞レースは5着に終わったが、今回も梶田らしい強気の攻めで見せ場をつくってくれるだろう。
奥井迪 東京 106期
奥井迪は14年4月に32歳でデビューしたが、デビュー当初から先行にこだわり続け、逃げ切りでのビッグレース優勝を目標に頑張ってきた。ガールズグランプリは過去に4回出場しているが、16年のレースはもちろん先行して最終4角を先頭で回ってくるも梶田舞の強襲にあって2着、17年のレースも先行したがゴール前で石井寛子に交わされタイヤ差の2着だった。その後もビッグレース制覇の夢はかなわなかったが、徐々に先行だけでなく捲りも取り入れるようになり、40歳を迎えた今年も8月までの優勝が5回と安定した成績を維持している。
荒牧聖未 栃木 102期
第1期生の荒牧聖未は12年の第1回ガールズグランプリに出場し小林莉子を追走から2着と健闘した。その後はガールズグランプリの出場はなかったが、17年5月のコレクション京王閣ステージでも梶田舞の捲りを追い込んだ長澤彩を追走して2着になっている。さらに21年5月のコレクション京王閣ステージでも佐藤水菜の捲りを追って2着になっている。今年は5月のコレクションいわき平ステージと7月のガールズケインリフェスティバルに出場しており、やはり優勝には手が届かなかったが今回も持ち味のしぶとい走りで連絡みが期待できる。