優勝賞金１億４６００万円（副賞含む）をかけた夢のレース。毎年選手は、グランプリに出ることを目標に戦い抜いている。選ばれし９人が意地とプライドをかけて臨む競輪界最大のレースだ。

今年は近畿勢が寺崎浩平、脇本雄太、古性優作、南修二と４人が進出し、連係する可能性が大きい。数の上で絶対的に優位にレースを進めることができる。

寺崎が無欲の先行で、脇本を引き出すと見た。その脇本はＧⅠ寬仁親王牌のウォーミングアップ中に左肘関節脱臼骨折のアクシデントに見舞われた。果たしてどこまで回復しているかが鍵になろう。ただ、過去には骨折をしながら勝った選手もおり、完調でなくてもある程度走れれば問題ないと見る。

３番手予想の古性は今年無冠ながら、ここまで賞金ランクはトップ。タイトルが取れないジレンマはあるだろうが、それでもトップ選手としての意地は見せてきた。最後の最後で、脇本の番手まくりを抜けるかどうか。この２人が人気になるだろう。南がラインを固めるのも有利に働く。

眞杉匠―吉田拓矢の栃茨勢は、前々と攻めて近畿勢にすんなり駆けさせないことが勝利の絶対条件になろう。いくら眞杉といえども、近畿の２段駆けをまくるのは相当難しい。寺崎後位を狙ってくる可能性も捨てがたい。

これは郡司にも言える。地元のビッグ開催で頂点に立ちたいところだ。眞杉か郡司のどちらかが寺崎後位で勝負すれば、しない方が捲り狙いになる。

単騎の嘉永だが、初タイトル後はやや低調気味なのが気にかかる。阿部拓真の位置取りもポイントになってくる。

今時点でのポイントは以下になろう。

　①脇本の復調具合
　②郡司と真杉の位置取り
　③物怖じしない阿部が強気に出られるか