今年で9回目を迎えるガールズケイリンフェスティバル2022が玉野競輪場に於いて男子のサマーナイトフェスティバルと同時開催される。児玉碧衣、佐藤水菜、小林優香らのトップレーサーを始めとする総勢21名のガールズによる3日制のビッグレースだが、120期の新鋭・吉川美穂と内野艷和の走りも見どころで、真夏の夜を彩る華麗な戦いが繰り広げられるだろう。

　児玉碧衣　福岡　108期

児玉碧衣はガールズグランプリ3連覇を始め数々のビッグレースを制してきたが、ガールズケイリンフェスティバルの優勝はまだない。昨年の大会では予選1で7着と大敗、予選2も4着で優出すらできなかった。さらに今年は3月のコレクション宇都宮ステージが7着、5月のコレクションいわき平ステージが2着とビックレースの優勝から遠ざかっているだけに、今回は並々ならぬ決意で臨んでくるだろう。今年6月までの優勝が11回ともちろん近況の調子も悪くなく、フェスティバル初優勝で女王復活を目指す。

佐藤水菜　神奈川　114期

　佐藤水菜はナショナルチームに属してパリ五輪出場を目指しており、5月にカナダで開催された2022UCIトラックネーションズカップの女子ケイリンで銀メダルを獲得と着実に成長している。自転車競技との兼ね合いでガールズでは今年は4月までに4場所しか走っていないが、1月の平塚、2月の西武園、4月の岐阜では上がり11秒台の捲り出すなど力の違いを見せつけて完全優勝している。3月のコレクション宇都宮ステージでは準優勝と健闘しており、今回も世界レベルのスピードを披露してくれるだろう。

小林優香　福岡　106期

　小林優香は昨年の東京五輪に出場、続けて2年後のパリ五輪出場を目指すことを表明しており、昨年のガールズグランプリでは結果は5着ながら意表を突く先行策で見せ場をつくっている。今年3月のコレクション宇都宮ステージは終始7番手の展開で3着に終わったが、1月の小倉、2月の西武園で優勝している。ガールズケイリンフスティバルは2年ぶりの出場となるが、20年のいわき平大会ではもちろん決勝進出を果たしており、今回も持ち味のパワー溢れる走りでフェスティバル優勝を目指してくるだろう。

太田りゆ　埼玉　112期

　太田りゆは6月にインドで開催されたアジア選手権の女子スプリント決勝で小林優香を破って金メダルを獲得している。ガールズでも今年は4月までに4場所走ってすべて完全優勝と強さを発揮している。4月の取手の予選2では5番手から捲り、ガールズ最高の上がりタイム11秒5をマークとスピードは抜群だ。ガールズでのビッグレースの優勝はまだなく、昨年のガールズケイリンフェスティバルでも優出を逃しているが、アジア選手権での金メダル獲得の勢いに乗って今回もファンの度肝を抜くようなスピードレースを見せてくれるだろう。

柳原真緒　福井　114期

　柳原真緒は5月のコレクションいわき平ステージでビッグレース初優勝を飾った。最終2角7番手から仕掛けると、先捲りの児玉碧衣をゴール前で捕らえて先頭でゴールイン、上がりタイムも11秒8と堂々たるものだった。4月に電撃引退した高木真備の代わりの出場だったが、思いがけず巡ってきたチャンスをモノにした勝負強さは本物だ。今年は6月までの優勝が9回で、普通開催の優勝はすべて完全優勝と勝ち星を量産しており、4度目のガールズケイリンフェスティバル出場となる今回は初優出が十分に期待できるだろう。

石井寛子　東京　104期

　石井寛子は昨年のガールズケイリンフェスティバル決勝で佐藤水の先行を3番手から追い込み、3年ぶり2度目のフェスティバル優勝を達成している。今年3月のコレクション宇都宮ステージでも尾方真生の先行に乗り、番手から抜け出して3年ぶり5度目のコレクション優勝を果たしている。5月のコレクションいわき平ステージは7着に終わったが、6月の小田原の予選2で1着となりガールズケイリン初の通算500勝を達成している。今年は6月までの優勝が9回と相変わらず好調で、フェスティバル連覇が十分に狙えるだろう。

尾方真生　福岡　118期

　尾方真生は昨年のガールズケイリンフェスティバルがビッグレース初出場だったが、予選を1着、3着で突破して優出を果たしている。決勝は佐藤水菜に主導権を奪われて6着、初出場のガールズグランプリも小林優香に主導権を奪われて6着と不完全燃焼に終わっているが、今年5月のコレクションいわき平ステージでは結果は5着ながらしっかりと主導権を取り切って存在感をアピールできた。4月に平塚で開催された118期と120期による第4回フレッシュクイーンで優勝と近況も好調で、今回も若手らしい積極的な走りを見せてくれるだろう