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第68回オールスター競輪 シリーズ展望
レース展望 2025.08.06

第68回オールスター競輪 シリーズ展望

#グレードレース展望

 第68回オールスター競輪の開幕が、間近に迫ってきた。今年は8月12日から17日まで、函館競輪場で開かれる。オールスターが函館競輪場で開催されるのは初めてのことである。猛暑が続く中、北の大地での開催は、選手にもファンにとっても喜ばしいことだと思える。優勝賞金は6300万円とビッグ。2着も3000万円を超え、3着でも2200万円あるだけに、グランプリ出場を狙う選手たちは、目の色が変わってくるだろう。

 ファン投票第1位は古性優作(大阪)だが、サマーナイトフェスティバル(GⅡ)の準決勝で落車してしまった。診断の結果は「右肩鎖関節脱臼」で全治1か月とのこと。ファン投票1位だけに古性は出場すると見られるが、正直なところ万全の状態での参加は厳しいだろう。そうなると、脇本雄太にかかる重圧は相当なものになる。サマーナイトフェスティバルは持病の「腰痛」で急遽、欠場。ただ、時間が空いたのでそのあたりはしっかりとケアしてくるだろう。寺崎浩平を含めた近畿勢はやはり、中心になろう。

 いっそう勢いを増してきたのは眞杉匠、吉田拓矢を中心とする関東勢だ。両者の安定度は現在の輪界にあって抜きんでている。脇を固める布陣も豊富で層の厚さなら近畿勢をしのいでいる。決勝にどれだけ勝ち上がってくるかがポイントになろう。

 郡司浩平を総大将に深谷知広(静岡)、S班の岩本俊介(千葉)、松谷秀幸(神奈川)、和田真久留(神奈川)が顔を揃える南関勢は、郡司と深谷が引っ張る。GⅢでは結果を残している郡司だが、今年はビッグ戦線で納得のいく結果を残せていない。グランプリにはほぼ当確だろうが、やはりタイトルを獲ってこその参加だろう。S班の岩本は堅実な走りでグランプリ出場圏内にあと一歩のところ。

 太田海也(岡山)、中野慎詞(岩手)のナショナル組も虎視眈々と狙っているだろう。特に太田はサマーナイトフェスティバルで優出。結果は惜しかったが、スピードは上位で通用し、互角だということが改めてわかった。あとは実戦でそれをどこまで出せるかだろう。太田にしろ、中野にしろ、オールスターが終われば競技のシーズン本番を迎える。それだけに気持ちを強く持って臨むはずだ。

 脇本を推したが、層の厚い関東勢、南関勢も差はなくニューヒーロー誕生の予感がある大会になりそうだ。

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