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第2回オールガールズクラシック(GI)展望
レース展望 2024.04.10

第2回オールガールズクラシック(GI)展望

#グレードレース展望

 第2回オールガールズクラシックが久留米競輪場で開催される。1日12レースがすべてガールズによる3日制のナイター開催だが、前半6レースは通常の斡旋による3グループのガールズケイリンで、後半の6レースが昨年から新設された3大会のGIの中で最も格の高い大会と位置づけられているオールガールズクラシックとなる。オールガールズクラシックは通常のポイント制によるガールズケイリンとは違い、初日に予選6レース、2日目に準決勝3レース、最終日に決勝戦が行われる勝ち上がり戦で、初日12Rには選考順位が上の7名によるシードレース「ティアラカップ」が行われ、ティアラカップ出場の7名は失格にならないかぎり全員が準決勝に進出できる。

児玉碧衣 福岡 108期


 児玉碧衣は2月に発症した腰痛と胃腸炎が長引いて3場所を欠場、復帰戦となった3月の別府は決勝6着だった。次場所のガールズケイリンコレクション取手ステージも打鐘から仕掛けていこうとするが車が出ずに7着に終わっている。それでも4月の玉野では対戦相手がやや軽めだったとはいえ捲りの3連勝を達成しており、本人もファンもひと安心といったところだろう。今回はホームバンクの久留米での開催となるだけに絶対に負けられないシリーズとなるが、完全復活までは難しいとしても、本人の強い気持ちとファンの声援に後押しされて必ずや好走してくれるだろう。

久米詩 静岡 116期


 久米詩は3月のコレクション取手ステージでは前受けとなったが、赤板を迎えても後方からの仕掛けがないので腹をくくって先行態勢に入り、最終ホームから一気にスパートした。最後は力尽きて5着に沈んだが、ビッグレースで結果を恐れずに単騎逃げを敢行できる勇気は称賛に値する。今年は3月までに優勝が4回あり1月の川崎決勝では逃げ切って優勝と引き続き状態はいい。コレクションでの踏み出しのスピードはよかっただけに次なる課題の粘り脚の強化に努め、今回も積極的に仕掛けで勝ち上がっていくだろう。

坂口楓華 愛知 112期


 坂口楓華は昨年のガールズグランプリでは終始7番手の最悪の展開となり5着に終わったが、3月のコレクション取手ステージで優勝を飾った。ビッグレースに挑戦すること10回目での初制覇だった。周回中は3番手の好位置を取り、勝負どころで児玉碧衣に被せられるシーンもあったが、慌てることなく前で仕掛けた石井寛子を追いかけ、ゴール前では2着に1車身の差をつける伸びを見せて完勝している。今年は4月の平塚まで優勝が8回と絶好調を維持しており、もちろん自力脚も健在で、今回も展開に応じた走りでビッグ連覇を狙う。


吉川美穂 和歌山 120期


 吉川美穂は初出場だった昨年のガールズグランプリでは前受けから逃げた尾方真生の番手に収まる好展開だったが、佐藤水菜の圧倒的なスピードに対処しきれず6着に終わった。それでも3月のコレクション取手ステージでは捲り追い込んだ坂口楓華を追走して2着と健闘している。しかし、昨年7月のガールズケイリンフェスティバルで決勝2着、10月の第1回オールガールズクラシックも3日間2着で、またも2着止まりかと本人は悔しい思いを噛み締めているはずで、今度こそは頭に突き抜ける走りをと意気込んで臨んでくるだろう。

尾方真生 福岡 118期


 尾方真生は昨年10月の第1回オールガールズクラシックでは準決を逃げ粘りの2着で突破して決勝進出を果たしたが、決勝では児玉碧衣に主導権を取られて仕掛けきれずに6着に終わっている。それでも年末のガールズグランプリでは結果は7着ながら打鐘から先行態勢に入っての主導権取りと見せ場をつくっている。今年は4月の小倉までに8場所走って完全優勝が4回と調子はよく、今回はホームバンクの久留米での開催だけに、地元ファンの声援に応えるためにも決して後手を踏まない走りで勝ち上がりを狙ってくるだろう。

石井寛子 東京 104期


 石井寛子は3月のコレクション取手ステージでは逃げる久米詩の番手と絶好の展開となったが、児玉碧衣がすぐ後ろに迫っているのを目にするといつもよりワンテンポぐらい早めに番手から出てしまい、最後の直線で坂口楓華に交わされて3着に終わった。昨年はデビュー以来10年連続の出場記録を持っていたガールズグランプリを逃していただけに、どうしても勝ちたいという気持ちが前に出てしまい早めの仕掛けとなってしまったのだろう。今年も勝ち星を量産中と調子がいいだけに、今回こそは石井らしい仕掛けでの優勝を期待したい。

柳原真緒 福井 114期


 柳原真緒は3月のコレクション取手ステージでは周回中は児玉碧衣の後ろだったが、児玉が仕掛けて不発に終わると柳原も共倒れの形で4着に終わっている。ガールズケイリンはラインがないので初手の位置取りが重要だが、有力選手の後ろが取れると前をあてにしすぎて仕掛けきれずに終わってしまうのも事実だ。柳原はビッグレースを2度制している実力者であり、今年も3月までに完全優勝が2回と状態も決して悪くないだけに、今回はコレクションでの反省を胸に自ら仕掛けてチャンスを掴む走りを期待したい。


第1回オールガールズクラシック優勝は佐藤水菜

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