ガールズケイリンコレクション2023平塚ステージは第77回日本選手権競輪が開催される平塚競輪場に於いて3日目12Rに実施される。1月に大垣、いわき平、伊東温泉の3場で開催されたトライアルレースで優秀な成績を収めた7名による最終決戦だ。ビッグレースの優勝経験豊富な小林優香と石井寛子にグランプリ覇者の柳原真緒が中心だが、上昇気配の山原さくらと久米詩の一発も侮れない。
小林優香 福岡 106期
小林優香は1月・いわき平のトライアルレースでは捲り、差し、捲りで完全優勝している。その後も1月の大垣、2月の高知、小倉、西武園、佐世保と勝ち星を積み重ねて6場所連続の完全優勝を達成している。3月のコレクション別府ステージでは勝負どころで4番手となったが、インに切り込んで逃げる佐藤水菜を追いかけて2着と動きはよかった。19年3月のコレクション大垣ステージ以降はビッグレースの優勝はないが、過去にコレクションは6回優勝と最多優勝記録を保持しており、もちろん今回は記録更新を狙っていく。
石井寛子 東京 104期
石井寛子は昨年のガールズグランプリでは入線順位4着も失格となってしまった。もちろん落者した佐藤水菜と児玉碧衣は痛かったが、石井も精神的に大きな痛みを感じたのは想像に難くない。年が変わって石井は、迷惑をかけたファンのためにも自分がいいレースをして報いるしかないと強く心に決め、1月・大垣のトライアルレースを優勝して今回の出場権を獲得、その後も1月の取手から3月の大宮まで5場所連続で完全優勝を達成しており、今回も全国のファンの期待に応える強い走りを見せてくれるだろう。
久米 詩 静岡 116期
久米詩はビッグレース初出場だった21年5月のコレクション京王閣ステージでは3着と健闘したが、その後のビッグレースでは大きな着が続いてしまった。しかし、今年1月の伊東温泉のトライアルレースでは予選を捲りの1着、2着で勝ち上がると、決勝は打鐘からカマして主導権を握り、捲りで迫る山原さくらを抑えての逃げ切り優勝で今回の出場権を獲得した。さらに3月の西武園と4月の4日制の四日市で完全優勝を飾っており、着実にパワーアップしてきている先行・捲りで今回も見せ場をつくってくれるだろう。
柳原真緒 福井 114期
柳原真緒は1月・大垣のトライアルレースでは予選1が逃げ切り、予選2が捲りの2着、決勝もゴール前で石井寛子に交わされたものの逃げ粘って2着と堂々の走りを見せ、その後も1月の岸和田から3月の福井まで6場所で連続優勝している。しかし、3月のコレクション別府ステージでは周回中に鈴木美教と3番手の取り合いになり、それで脚を使ってしまったのか6着に敗れている。それでも昨年のガールズグランプリ覇者としては引くに引けない意地もあったはずで、今回も新女王の名に恥じない強い走りを披露してくれるだろう。
山原さくら 高知 104期
山原さくらは6年ぶり5回目の出場を果たした昨年のガールズグランプリでは、逃げた尾方真生の番手から捲った奥井迪を追走、最後は柳原真緒の捲りに屈したもののゴール前で奥井を交わして2着と健闘した。そして1月・伊東温泉のトライアルレースの決勝も逃げる久米詩を4番手から捲って追いかけ2着に入り今回の出場権を獲得した。その後も2月の玉野と3月の四日市で完全優勝を達成と調子は申し分ない。今回も山原らしい大きな競走で16年3月のコレクション名古屋ステージ以来のビッグレース優勝を目指す。
野口諭実可 大分 102期
ガールズ1期生の野口諭実可は12年7月に群馬支部所属でデビューしたが、伸び悩んだ。しかし、川野信一郎(52期・引退)に声をかけられ18年11月に一念発起して大分支部に移籍、川野の指導のもと徐々に力をつけ21年2月の小倉でうれしい初優勝を飾った。今年も1月の広島で通算4度目の優勝と幸先のいいスタートを切ると、次場所のいわき平のトライアルレースでは決勝で小林優香の捲りを追って2着に入りビッグレース初出場の権利を獲得、今回も上昇一途の野口が決して侮れない1車となるだろう。
奥井 迪 東京 106期
奥井迪は昨年のガールズグランプリでは逃げた尾方真生の番手から捲るも末を欠いて3着に終わった。それでも1月の松戸で完全優勝と幸先のいいスタートを切り、次場所の伊東温泉のトライアルレース決勝では5番手から捲って3着だったが、先行順位上位で今回の出場権を獲得することができた。その後は優勝はないが、3月の前橋の予選2で逃げ切り、ガールズでは石井寛子に次ぐ2人目の通算500勝を達成している。41 歳と最年長の出場メンバーとなるが、今回も年齢に負けない元気な走りを見せてくれるだろう。