●11月のMVP 松本貴治(111期・愛媛・S1)
小倉競輪GⅠ「第67回朝日新聞社杯競輪祭」11月19~24
競輪祭で残したインパクトは全選手のなかでもピカイチだった。一次予選から全開逃げでバンクを席巻し、犬伏湧也に前を任せた準決を除く4走はすべてホームとバックを取る積極駆けで魅せた。連日、あれだけ長い距離を踏めばヘタりそうなもので「疲れもあるし、(先行しても)カカっていない」と二次予選Aのあとに本人も話していたが、かえって走るごとに精度が増しているようにも見えた。
ハイライトは準決勝で目の前で起きた落車に乗り上げなかったこと。ここで乗り上げてしてしまっては連日の好プレーが報われない。ギリギリ回避したことで、決勝へたどり着くことができた。
決勝戦はアッパレの一言。先行選手が不在とあって誰もが逃げたくなく、先頭を走る選手たちが腹を探り合うなか、荒井崇博を背に今節4回目の積極先行に打って出た。「展開はシンプルに。自分の番が来たし駆けようと」と、タイトルを目前にした大一番でもちゅうちょすることなく風を切った。番手から飛び出した荒井がすんでのところで阿部拓真に交され2着に終わると「自分がダメでも荒井さんが取ってくれたら、ラインとしては最高の形だったと思います」と残念がった。
競輪祭は賞金&タイトルの両にらみでグランプリ出場を目指したが、惜しくも椅子をゲットすることはできず次点まで。それでも「力が無いのにグランプリに出てS班になっても意味がない」とキッパリ。今年はオールスター、寬仁親王牌、競輪祭と3度GⅠ決勝に乗っており今回の決勝でさらに自信を深めたはず。多くの経験は間違いなく来年に生きるはずだ。