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第34回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント  シリーズ展望          
レース展望 2025.10.15

第34回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント  シリーズ展望          

 

「KEIRINグランプリ2025」(12月30日・平塚競輪場)に向け、残りのGⅠは「寬仁親王牌」と「競輪祭」の2つだけ。

 直前の松阪GⅢには古性優作、郡司浩平、新山響平のS班3人が順当に決勝に勝ち上がり、順調な仕上がり具合を見せた。この3人に脇本雄太、寺崎浩平、眞杉匠、深谷知広を加えた7人が優勝候補の第1グループと考える。

 層の厚い近畿勢がやはり中心になろう。寺崎に脇本、古性、南修二と鉄壁のラインができあがる。展開的には脇本が圧倒的に有利であることは間違いない。直前の京王閣GⅢも単騎で優勝している。腰の具合は気になるところだが、得意とする前橋バンクなら腰の状態を差し引いても問題なかろう。古性も今年はGⅠ無冠なだけに当然、優勝を狙ってくる。南も決勝に勝ち上がれば初のグランプリも当確と言えるだろう。

 強力な近畿勢に立ち向かうのは郡司。その仕上がりが目立っている。8月松戸GⅢ、続く福井「共同通信社杯競輪」は期待を裏切った。特に共同通信社杯は一次予選で敗退という結果に終わった。ただ、欠場せず2日目からは②①②と郡司らしさが戻ったようだ。この3日間が青森GⅢ優勝に繋がった。苦杯を舐めたからこそ、気持ちを整理し青森優勝を決めたのだろう。賞金ランクは6位でほぼグランプリ出場は当確だろうが、最後まで何が起こるか分からないのが競輪だ。タイトルを獲ってこそのグランプリと考えている。深谷との前後はその都度の調子次第になろうが、南関ワンツーの期待は高まる。さらに岩本俊介も勝ち上がってくれば近畿勢といえども、楽な戦いは望めない。

 関東に目を移すと眞杉と吉田拓矢だが、吉田が京王閣GⅢ2日目に落車しており、ケガの状態が不安点だ。眞杉に関しては、さほど心配する要素は見当たらない。力を付けてきた地元の佐々木悠葵あたりに一発の魅力を感じる。清水裕友、松浦悠士だが、近況は精彩を欠いており、どこまで立て直してこられるかがポイントになろう。

 新山もギリギリの戦いが続いている。援軍が何人いるかが勝敗を左右する。単騎だとどうしても仕掛けるポイントが難しくなってくる。犬伏湧也や調子を上げてきているベテラン・浅井康太も気になるところだ。

前橋バンクは言わずと知れた前有利。巻き返しは苦しくなる。赤板で前に出ていないと苦戦は免れない。果たしてグランプリを確定させるのは誰か?

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