2月21日から27日までの7日間にわたり、トラックレースの「2025アジア自転車競技選手権大会」がマレーシア・ニライにて開催されました。
パリ五輪が終わり、2028年のロス五輪に向けてまた新たなシーズンのスタートです。トラックナショナルチームにとって、今シーズンの開幕戦となったアジア選手権は、エリート男女の種目で金16個、銀3個、銅3個と計22個のメダルを獲得。優勝者は世界選手権の出場権を手にしました。
今大会に競輪界から参戦した太田海也、中野慎詞、市田龍生都、橋本英也、窪木一茂、佐藤水菜、仲澤春香、内野艶和、酒井亜樹(※開催時は候補生)の9名の結果をレポート!
■男子チームスプリント
太田海也、中野慎詞が出場。
予選を43秒501の1位で通過した日本は、続く1回戦では全体のトップタイムとなる42秒735でホンコンチャイナに勝利し、1-2位決定戦へ進出。
中国との対戦となった1-2位決定戦も勝利した日本は、2019年大会から続く6連覇を達成(2021年は開催中止)。
結果
1位 日本(長迫吉拓・太田海也・中野慎詞) 43秒258
2位 中国 43秒708
3位 マレーシア 44秒033
■男子スプリント
太田海也、中野慎詞が出場。
予選は太田が9秒426で1位、中野が9秒660の2位で通過すると、両名とも1/8決勝、1/4決勝、1/2決勝と危なげなく勝ち上がり、1-2位決定戦へ進出。
太田と中野の対戦となった1-2位決定戦は、太田がストレートで勝利。太田はこの種目で初のアジアチャンピオンとなった。
結果
1位 太田海也(日本)
2位 中野慎詞(日本)
3位 SAHROM Muhammad Shah Firdaus(マレーシア)
■男子ケイリン
太田海也、中野慎詞が出場。
1回戦、2回戦と順当に勝ち上がった両名は揃って決勝へ。僅差のゴール勝負となった決勝は、先行したSAHROM(マレーシア)の番手から交わした中野が1着、粘ったSAHROMが2着、追い込んだ太田が3着。中野はこの種目で初めてのアジアチャンピオンに輝いた。
結果
1位 中野慎詞(日本)
2位 SAHROM Muhammad Shah Firdaus(マレーシア)
3位 太田海也(日本)
■男子1kmタイムトライアル
市田龍生都が出場。
市田は予選を1分00秒421の2位で通過し、決勝へ進出。決勝ではさらにタイムを上げ、逆転で初優勝を飾った。
結果
1位 市田龍生都(日本) 1分00秒057
2位 LIU Qi(中国) 1分00秒164
3位 KURDIDI Kirill(カザフスタン) 1分00秒666
■男子チームパーシュート
橋本英也、窪木一茂が出場。
予選は橋本、兒島直樹、松田祥位、山本哲央で出走し、3分57秒939で1位通過。続く1回戦はホンコンチャイナに追い抜きで勝利し、1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦はメンバーを山本から窪木に代えて出走。圧倒的なスピードで韓国を追い抜くも、レース後にメンバー交代の申請に不備があったことが分かり、日本は降格で2位となった。
結果
1位 韓国 OVL
2位 日本(橋本英也・窪木一茂・兒島直樹・松田祥位・山本哲央※予選&1回戦) ※降格
3位 カザフスタン 3分9秒215
■男子マディソン
橋本英也、窪木一茂が出場。
日本は唯一の2ラップを決めるなど、大差をつけての圧勝となった。
結果
1位 日本(橋本英也・窪木一茂) 133p
2位 韓国 48p
3位 インドネシア 35p
■男子エリミネーション
橋本英也が出場。
2023年大会から単独種目として採用されたエリミネーション。初代優勝者の橋本が再びアジアチャンピオンに。
結果
1位 橋本英也(日本)
2位 PARK Sanghoon(韓国)
3位 VAN AERT Bernard Benyamin(インドネシア)
■男子個人パーシュート
窪木一茂が出場。
窪木は予選を4分11秒167の1位で1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦ではさらにタイムを上げ、最終的に日本新記録&アジア新記録をマークし、優勝を飾った。
結果
1位 窪木一茂(日本) 4分08秒669
2位 ALMUTAIWEI Mohammad(アラブ首長国連邦) 4分16秒287
3位 MIN Kyeongho(韓国) 4分14秒596
■男子スクラッチ
窪木一茂が出場。
世界チャンピオンとして臨んだ窪木だったが、ごちゃついた展開のなかラップ認定されていた BOCHAROV(ウズベキスタン)を見逃し、痛恨の2位。
結果
1位 BOCHAROV Dmitriy(ウズベキスタン)
2位 窪木一茂(日本) -1lap
3位 KUSUMA Terry Yudha(インドネシア) -1lap
■女子チームスプリント
佐藤水菜、仲澤春香、酒井亜樹が出場。
予選は49秒006で2位の日本は、1回戦では48秒491で対戦相手のインドに勝利するも、全体の3位のタイムとなり、3-4位決定戦へ。
銅メダルを懸けた3-4位決定戦は、それまで3走の仲澤を2走へ、2走の佐藤を3走へ変更して臨み、韓国に勝利した日本が3位を死守。
結果
1位 中国 46秒990
2位 マレーシア 49秒132
3位 日本(酒井亜樹・ 仲澤春香・佐藤水菜) 48秒344
■女子スプリント
佐藤水菜、仲澤春香が出場。
予選は佐藤が10秒424で1位、仲澤は10秒928で5位からのスタート。
まだ競技経験の浅い仲澤は1/8決勝は勝ち上がるも、次の1/4決勝で敗退。
1/4決勝から登場した佐藤は危なげなく1-2位決定戦まで駒を進め、最後もGUO(中国)にストレートで勝利し、優勝。佐藤はこの種目で初のアジアチャンピオンとなった。
結果
1位 佐藤水菜(日本)
2位 GUO Yufang(中国)
3位 MOHD ASRI Nurul Izzah Izzati(マレーシア)
5位 仲澤春香(日本)
■女子ケイリン
佐藤水菜、仲澤春香が出場。
1回戦は仲澤1着、佐藤2着で両名とも決勝へ進出。
決勝は仲澤4番手、佐藤5番手で周回。残り2周で仲澤が動きを見せるも MOHD ASRI(マレーシア)にブロックされ、前に上がれず。すぐ後ろにいた佐藤もそのあおりを受ける形となり、日本勢は後手に回る展開に。最終的に佐藤、仲澤ともに追い上げられず、着外でレースを終えた。
結果
1位 MOHD ASRI Nurul Izzah Izzati(マレーシア)
2位 KIM Haeun(韓国)
3位 GUO Yufang(中国)
4位 仲澤春香(日本)
6位 佐藤水菜(日本)
■女子チームパーシュート
内野艶和が出場。
4分20秒856で予選1位の日本は1-2位決定戦へ進出。
1-2位決定戦は韓国に追い抜きで勝利した日本が優勝。3連覇を達成。
結果
1位 日本(内野艶和・梶原悠未・ 垣田真穂・池田瑞紀) OVL
2位 韓国
3位 ホンコンチャイナ OVL
■女子マディソン
内野艶和が出場。
途中、ペアを組む梶原の落車がありヒヤリとするも、終わってみれば12回のスプリント周回のうち11回で1着得点を上げるなど、完勝となった。
結果
1位 日本(内野艶和・梶原優未) 60p
2位 ホンコンチャイナ 34p
3位 ウズベキスタン -21p
■女子エリミネーション
内野艶和が出場。
万全のレース運びで内野が優勝。
結果
1位 内野艶和(日本)
2位 LEE Sze Wing(ホンコンチャイナ)
3位 JANG Suji(韓国)