2023年のアジア自転車競技選手権大会(トラックレース)が6月14日~19日までの6日間にわたり、マレーシア・ニライで開催されました。
今シーズンから来年に迫ったパリオリンピックの出場権争いが始まり、もちろん今回のアジア選手権もオリンピックへ向けたポイント獲得のための重要な大会となります。
今大会には競輪界から短距離種目に山崎賢人、寺崎浩平、小原佑太、中野慎詞、太田海也、太田りゆ、梅川風子、佐藤水菜、中距離種目に橋本英也、窪木一茂、内野艶和の計11名が出場。また、現在125回生として日本競輪選手養成所に在籍する山崎歩夢がジュニアカテゴリーで参加しました。
各選手の成績は次の通り。
エリート
◎男子チームスプリント 小原佑太・太田海也1位
◎男子スプリント 太田海也2位 山崎賢人3位 寺崎浩平4位
◎男子ケイリン 中野慎詞2位 寺崎浩平4位 太田海也5位
◎男子チームパーシュート 橋本英也・窪木一茂1位
◎男子オムニアム 橋本英也1位
◎男子マディソン 窪木一茂1位
◎男子個人パーシュート 窪木一茂1位
◎男子エリミネーション 橋本英也1位
◎女子チームスプリント 太田りゆ・佐藤水菜・梅川風子2位
◎女子スプリント 太田りゆ1位 佐藤水菜2位 梅川風子3位
◎女子ケイリン 佐藤水菜1位 梅川風子2位 太田りゆ3位
◎女子チームパーシュート 内野艶和1位
◎女子マディソン 内野艶和1位
◎女子エリミネーション 内野艶和1位
ジュニア
◎男子チームスプリント 山崎歩夢4位
◎男子スプリント 山崎歩夢3位
◎男子ケイリン 山崎歩夢1位
◎男子1kmタイムトライアル 山崎歩夢4位
以下は競輪選手が出場した各種目のレポートです。
■エリート男子チームスプリント
1走長迫吉拓、2走太田海也、3走小原佑太で出走。
予選は43秒219でトップタイム。中国との対戦となった決勝では42秒台をマークし、勝利。日本が4連覇を達成した。
最終結果
1位 日本(長迫吉拓・ 太田海也・小原佑太) 42秒987
2位 中国 43秒618
3位 マレーシア 44秒363
■エリート男子スプリント
予選は1位アジズルハスニ・アワン9秒523、2位太田海也9秒549、3位寺崎浩平9秒640、4位山崎賢人9秒703。日本勢3名は続く1/8決勝、1/4決勝と順当に勝ち上がる。
1/2決勝1組のアワンと山崎の対戦はアワンが勝利、2組の太田と寺崎の対戦は太田が勝利し、決勝はアワンと太田の顔合わせに。
決勝はアワンがストレートで勝利をあげ、太田は2位。3-4位決定戦は山崎が寺崎を下した。
最終結果
1位 AWANG Mohd Azizulhasni(マレーシア)
2位 太田海也(日本)
3位 山崎賢人(日本)
4位 寺崎浩平(日本)
■エリート男子ケイリン
1回戦は1組太田海也1着、2組中野慎詞2着、3組寺崎浩平1着で勝ち上がり、日本勢全員が1/2決勝へ。準決勝となる1/2決勝1組は太田1着、中野3着、2組は寺崎1着で3名揃って決勝進出を決める。
決勝は先行した寺崎を最終バックから捲ったアジズルハスニ・アワンが優勝。日本勢は4番手から追い上げた中野が2着に食い込み、先行の寺崎は4着、落車のあおりを受けた太田は5着に終わった。
最終結果
1位 AWANG Mohd Azizulhasni(マレーシア)
2位 中野慎詞(日本)
3位 SAHROM Muhammad Shah Firdaus(マレーシア)
4着 寺崎浩平(日本)
5着 太田海也(日本)
■エリート男子チームパーシュート
予選は窪木一茂、橋本英也、松田祥位、兒島直樹の4名で出走した日本は、3分51秒450の日本記録をマークし、1位で決勝へ進出。
中国との対戦となった決勝、日本は松田から今村駿介にメンバーを代え、予選の日本記録をさらに更新するタイムで勝利。3連覇となった。
最終結果
1位 日本(窪木一茂・橋本英也・今村駿介・兒島直樹) 3分51秒055 ※日本新記録
2位 中国 3分52秒657
3位 カザフスタン 4分00秒465
■エリート男子オムニアム
橋本英也はスクラッチ3位、テンポレース1位、エリミネーション11位の暫定4位で最終種目のポイントレースへ。積極的に動き得点を重ねていった橋本は、残り10周でラップを決め、逆転に成功。優勝を果たした。
最終結果
1位 橋本英也(日本) 139p
2位 ZAKHAROV Artyom(カザフスタン) 122p
3位 PARK Sanghoon(韓国) 119p
■エリート男子マディソン
窪木一茂と今村駿介のペアで出走した日本は、2ラップに成功するなど、2位に50点以上の差をつけて圧勝。窪木・今村のペアで大会2連覇。
最終結果
1位 日本(窪木一茂・今村駿介) 97p
2位 ホンコンチャイナ 44p
3位 インドネシア 37p
■エリート男子個人パーシュート
予選は窪木一茂が4分11秒401で1位、松田祥位が4分12秒337で2位となり、決勝は窪木と松田の対戦に。
決勝は、現在の日本記録を持つ松田が前半リードするも、後半で逆転した窪木が勝利をあげた。
最終結果
1位 窪木一茂(日本) 4分12秒082
2位 松田祥位(日本) 4分14秒243
3位 ZHANG Haiao(中国) 追抜勝
■エリート男子エリミネーション
アジア選手権では今大会から初採用となったエリミネーション。この種目を得意とする橋本英也が初代チャンピオンに輝いた。
最終結果
1位 橋本英也(日本)
2位 DINMUKHAMETOV Ramis (カザフスタン)
3位 LEUNG Chun Wing (ホンコンチャイナ)
■エリート女子チームスプリント
予選は1走酒井亜樹、2走梅川風子、3走佐藤水菜で出走した日本は、48秒044で2位。
中国との対戦になった決勝は、2走を梅川から太田りゆに代えて臨んだ日本だが、逆転はならず2位となった。
最終結果
1位 中国 46秒723
2位 日本(酒井亜樹・ 太田りゆ・佐藤水菜) 48秒198
3位 韓国 48秒847
■エリート女子スプリント
予選は1位太田りゆ10秒596 、2位佐藤水菜10秒610、4位梅川風子10秒643と、全員がこれまでの日本記録(小林優香の10秒711)を更新するタイムをマーク。続く1/8決勝から1/4決勝を勝ち上がった日本勢は、1/2決勝1組で太田と梅川が対戦し太田が勝利、2組で佐藤とJIANG Yulu(中国)が対戦し佐藤が勝利をあげる。
太田と佐藤の対戦となった決勝は太田がストレートで佐藤を下し、大会2連覇を達成。3-4位決定戦は梅川が勝利し、3位。
最終結果
1位 太田りゆ(日本)
2位 佐藤水菜(日本)
3位 梅川風子(日本)
■エリート女子ケイリン
1回戦は1組佐藤水菜1着、3組梅川風子1着、4組太田りゆ2着で日本勢は全員1/2決勝へ。
1/2決勝は1組の佐藤が1着、2組は梅川が1着、太田が3着で3名とも決勝進出。
決勝は先行した梅川の番手に入った佐藤がゴール前で交わして1着、梅川が2着に残り、外から追い込んだ太田が3着。佐藤はこれで大会2連覇。
最終結果
1位 佐藤水菜(日本)
2位 梅川風子(日本)
3位 太田りゆ(日本)
■エリート女子チームパーシュート
日本は4分20秒648で予選1位。中国との対戦となった決勝では日本記録に迫るタイムをマークし優勝。
最終結果
1位 日本(梶原悠未・ 内野艶和・垣田真穂・池田瑞紀) 4分18秒843
2位 中国 4分19秒589
3位 韓国 4分26秒816
■エリート女子マディソン
梶原悠未と内野艶和のペアで出走した日本は、計8回のポイント周回全てで得点をあげるなど、終始危なげないレース運びで優勝。
最終結果
1位 日本(梶原優未・内野艶和) 39p
2位 韓国 26p
3位 ウズベキスタン 17p
■エリート女子エリミネーション
男子同様、アジア選手権では初めて実施されたエリミネーション。女子の初代優勝者には内野艶和が輝いた。
最終結果
1位 内野艶和(日本)
2位 YANG Qianyu(ホンコンチャイナ)
3位 HUANG Ting Ying(チャイニーズタイペイ)
■ジュニア男子チームスプリント
1走高橋奏多、2走杉浦颯太、3走山崎歩夢で臨んだ日本は、46秒327で予選4位。
3-4位決定戦に進んだ日本は予選から大きくタイムを上げ、ジュニア日本記録を更新するも、対戦相手の韓国に敗れ、メダルには届かず。
最終結果
1位 中国45.458
2位 カザフスタン 45秒734
3位 韓国 45秒529
4位 日本(高橋奏多・ 杉浦颯太・山崎歩夢) 45秒666 ※ジュニア日本新記録
■ジュニア男子スプリント
山崎歩夢は10秒266で予選5位からスタート。山崎は予選上位勢を打ち破って1/2決勝まで勝ち上がるが、ここで予選1位の韓国に敗れ、決勝進出はならず。
3-4位決定戦では予選3位の中国と対戦し、1本目を取られるもそのあと2本連取し、3位となった。
最終結果
1位 XIE Han(中国)
2位 PARK Junseon(韓国)
3位 山崎歩夢(日本)
■ジュニア男子ケイリン
山崎歩夢は1回戦、1/2決勝と1着で勝ち上がり、決勝へ。
決勝は2番手から最終バックで捲って出た山崎が1着で優勝を飾った。
最終結果
1位 山崎歩夢(日本)
2位 HAN anghyeong(韓国)
3位 杉浦颯太(日本)
■ジュニア男子1kmタイムトライアル
山崎歩夢は1分03秒662の予選3位で決勝へ進出。
決勝では予選よりタイムを上げるも、惜しくもメダルには届かず4位となった。
最終結果
1位 SUN Haoran(中国) 1分02秒151
2位 BEISENBAYEV Rizvan(カザフスタン) 1分02秒609
3位 PARK Junseon(韓国) 1分03秒142
4位 山崎歩夢(日本) 1分03秒323