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阿部拓真がツキを味方に、鋭い差し脚でGI初優勝!
インタビュー 2025.12.03

阿部拓真がツキを味方に、鋭い差し脚でGI初優勝!

#シューティング・スター・プレス

11月19日から24日にわたり、第67回朝日新聞社杯競輪祭(GI)が小倉競輪場で開催されました。グランプリを賭けた最後のGI、激しい6日間の闘いが繰り広げられ、阿部拓真選手(宮城・107期)が優勝。

初ビッグレース決勝進出どころか準決勝も初だった阿部選手、まさかの初優勝まで達成するというびっくりの結果になりました。二次予選、準決勝は単騎で、ここだと思ったラインが先行し、好位から確定板に乗りました。阿部選手はツキと言っていましたが、この判断力のよさが勝因の1つだったと言えます。そして、決勝戦で見せた見事な差し脚で、42年振りに宮城のタイトルホルダー誕生になりました。

来年、赤いパンツを履く阿部選手、一皮、二皮むけてゆく姿に期待が高まりますね!

まだまだ未熟ですけど、一歩ずつ力をつけて頑張ります!

-GI初優勝の心境はいかがですか?

「嬉しいです!けど本当に今も『まさか自分が!?』っていう気持ちです(笑)」

-決勝は吉田拓矢選手に任せてのレースでしたが、どう見ていましたか?

「細切れ戦でしたし、初手からもどうなるかわからなかったんですけど、前中団が取れて、拓矢が本当にいい仕掛けをしてくれました。追走していて、最終バックではいっぱいというか、拓矢の掛かりがすごかったので集中してついていて、なぜか1着入線していました(笑)」

-吉田選手の掛かりを見て、切り替える判断もあったと思いますが、いかがでしたか?

「いやぁ、もう覚えてないというか、拓矢が合わせられていて、荒井(崇博)さんの後ろにという感じでした」

-その後、直線の勝負はどうでしたか?

「内から当たられたけど凌げたのはよかったというか勝因かなと思っています」

-ゴールまでは?

「いやー本当に無我夢中で、長かったかも短かったかも覚えてないです(苦笑)」

-勝ったという実感はどこでしたか?

「(最後)差せたのはわかったので、勝っちゃって、なんか興奮してましたね(笑)」

-お客さんの声援はいかがでしたか?

「いやぁ、正直そこまで聞こえなかったです」

-確定放送を聞いた時は?

「まさか夢かと思いましたし、今も夢かと思っています(笑)」

-競輪選手になった時から、このGI優勝を目指していたと思いますが振り返るとどうですか?

「まずはS級を目指していて、今はGIに常に出る選手を目指していたんですけど、……ちょっとジャンプアップし過ぎちゃいましたね(苦笑)」

-同期では、吉田選手、新山響平選手が先にGIを獲っていましたが、どう見ていましたか?

「もうライバル心とかはなくて同期のすごい選手たちなんで、いい刺激になっていましたね」

-GI優勝で彼らに並びましたがどうですか?

「いえ、まだまだなんで自分は。たまたま優勝できて、まだまだなんで、しっかり追いつけるように、地に足をつけて一歩一歩頑張りたいですね」

-この先に年末のグランプリもありますが、どうですか?

「まだ何も考えられないんですけど、脚を磨いて、レースになるように頑張ります!」

-来年は赤いパンツになりますね。

「実感はまだ沸かないんですけども…頑張ります!!」

-これからどんな選手になりたいですか?

「吉田君のおかげで優勝できましたが、まだまだ自力を出したいという気持ちはあるので、自力をしっかり磨いて、何でもできる選手になることが目標ですね!」

-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。

「驚きを与えてすみませんでした!(笑)拓矢君のおかげで優勝することができました。来年のS級S班として、まだまだ未熟ですけど一歩ずつ力をつけて頑張りますので、応援よろしくお願いします!」

阿部拓真(あべ・たくま)
宮城・107期・S級1班 1990年11月3日生まれ。身長173.1cm 体重72.3kg

Q.前検日はどんな思いで小倉競輪場に入りましたか?
「今期は1回失格していてS級1班ギリギリだったので、同県の和田圭さんと『5着5着でいいよな~』って1班の点数確保をしたいなって言っていたんですけど(笑)、まさか優勝できるとはっていう感じですね」

Q.一歩ずつ決勝まで進んでいった時の心境は?
「最初の2走は自力で戦って、力不足を実感しましたし、3走、4走目は単騎で、ただツキがあったのかなという感じで、決勝戦も拓矢の番手にいけることになって今開催は本当にツキがあったと思います」

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