平原康多選手が、第78回日本選手権競輪(GI)を優勝し、9つ目のタイトルを獲得しました。平原選手がグランプリよりも一番獲りたいと言っていた競輪界最高峰のタイトルを、ついに手にしたのです。
表彰式で感極まった平原選手、昨年はケガに苦しんだ1年だったことがそこからもうかがえます。
まだ調子を戻し切ったわけではないそうで、急いで戻すのではなく来年のS級S班に戻った時に、それに相応しい走りをしたいと平原選手は語ってくれました。
関東でもっと結果を出していきたいと願う平原選手、この優勝が関東に与える影響は大きく、今後の関東の勢いに注目ですね!
-優勝を果たした今の気持ちを教えてください。
「諦めずにやってきてよかったです。昨年はダービーを出場できないところからずっと身体が戻らず、悪い方向にいって、レースを走ってもいい走りもできなかった中で、その中でも応援してくれるファンがいっぱいいて、その応援のおかげだと本当に感謝しています」
-決勝戦のレースを振り返って、初手が一番前からは作戦通りですか?
「(武藤)龍生と僕で前を取りにいくというのは僕の仕事でした。あとは(吉田)拓矢がどこで引き切るかという感覚だったんですけど、そうなれば(小林)泰正と拓矢の力勝負になるなと思ってました」
-道中で内に包まれた時はどう見ていましたか?
「そうですね、そこだけは心配してました。車輪がガシャガシャ言っていたので壊れなければいいなと思ってました」
-最終ホーム前からの吉田選手の仕掛けはいかがでしたか?
「もうずっと信じていたので、後ろで心の中で『頑張れ』って応援するだけでしたね」
-後ろで武藤選手も仕事してましたね。
「そこはわかんなかったですね。ガシャガシャはいってましたけど」
-ラインで掴んだ優勝ですね。
「本当にそうです!」
-今回の決勝は関東5人乗って、別線になりましたけど関東の層の厚さはどう見ていましたか?
「ここ最近はすごく若い子達が力をつけてきてくれていますね。
今年は地元記念の大宮GⅢでも西武園GⅢでもちょっと上手くいかず悔しい思いばかりだったのでここで1つ結果を出せてよかったです」
-平原選手の復活と言っていいでしょうか?
「いや、まだ自分の調子としては復活とは言えないんですけど、1つ目標にしてきた日本選手権の優勝というのが獲れて本当に嬉しいです!」
-GI最高峰ですからね。
「はい」
-今回のダービーを優勝し、グランドスラムまで残すはオールスターのみとなりましたね。
「まだそれをどうこうという状態にはないので、今はこの優勝の喜びを噛みしめている感じです」
-噛みしめつつフワフワしているような?
「本当にそんな感じですね(笑)」
-レースの後にラインの2人とはどんな話をしたんですか?
「2人も喜んでくれていたので、それがやってきてよかったと思える証拠だなと思いました」
-表彰式では近くでファンの皆さんの顔を見てどうでしたか?
「いつも応援してくれるファンの方が前の方にいて、ちょっと涙がこらえきれなかったです、本当に…」
-これでS級S班復活となりましたが、それについては?
「まだまだS級S班に相応しい身体の状態ではないので、もっともっと強くなって来年を迎えられるようにしたいですね」
-グランプリに関しては?
「まだ先なのでまだ何も考えてないです(笑)」
-次の焦点はどこですか?
「身体の調子を戻して、赤いパンツに相応しい走りができるようにしていきたいです」
-ファンの皆さんにメッセージをどうぞ。
「6日間、暖かく、そして熱い声援をありがとうございました! おかげさまでここまで戻ってくることができました。まだまだ1年長いですけど、自分の調子を戻せるように頑張ります! 応援してください!!」
平原康多(ひらはら・こうた)
埼玉・87期・S級1班 1982年6月11日生まれ。身長185.0㎝ 体重95.0㎏
Q 昨年は苦しい1年だったと思いますが、一番苦しかったのはどんなところでしたか?
「いやー、苦しいことしかなかったので(苦笑)。いいことが1つもないくらい本当に長く、長く感じた1年でした」
Q 次に向けては?
「まだまだ終わりではないので、ここをスタートにして、関東の皆とまだまだ上位で結果を残せるように、いい戦いができるように頑張っていきたいと思っています!」