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直送!競輪場便り from岸和田競輪場  雨谷一樹(栃木・96期)
インタビュー 2025.07.09

直送!競輪場便り from岸和田競輪場  雨谷一樹(栃木・96期)

#競輪場便り

もう一歩届かなかった。決勝まで東西に分かれて戦うGⅠ高松宮記念杯競輪。雨谷一樹は準決勝フリーパスの「青龍賞」に進出した。「GⅠの優秀競走的なものなんか経験がありませんでした。もちろん、気持ちは入っていますが、準決勝に進めるので精神的には楽でした」その青龍賞に進出するまでを振り返ってもらった。

 東予選1は眞杉匠との連携。「正直、抜けると思いましたが、2コーナーと4コーナーの踏み直しが半端なかった。これがSSなんだと肌で感じました」

予選2は埼玉の森田優弥を目標に戦った。その森田がカマシてきた松井宏佑の後ろの岩本俊介を強烈にブロック。「森田君が降りてくるのを待とうかとも思ったが、踏ませてもらった」あの場面で森田を待っていたら共倒れになっていただろう。

 青龍賞は眞杉に前を託したが7着。勝負の準決勝はダービー王の吉田拓矢と連携。レースでは4番手でその吉田と松井が譲らず、雨谷は松井後位の郡司浩平にさばかれ万事休す。「力不足と言うか、準備不足でした」と大漁を逃して意気消沈していた。最終日も7着。「体力面できつかった。初日が休みでその後、5日連続の競走。このあたりも今後の課題ですね」

 だが収穫は多かった。「眞杉君、吉田君といったタイトルホルダーと連日連携し、それもGⅠという大舞台だったから、当たり前だけど気が抜けなかった。もっと言えば、眞杉君や吉田君がいるんだから、自分にもチャンスがあるということ。そのために、もっともっと自分を追い込んで鍛えていかないとダメですね。彼らの存在がモチベーションになっています」

以前は眞杉と練習をしたことはなかったそうだが最近は「眞杉君から声をかけられて一緒にしています。それだけでも勉強になりますし、刺激をもらっています」

前半2走は良かったが、青龍賞から一変してしまった。しかし、超一流どころと連日一緒に走ったことは紛れもない財産になった。「これからのGⅠでは今回のことを反省し糧にして頑張ります」

デビュー当時からポテンシャルは高く評価されていた雨谷。後輩達から刺激を受け、さらなる高みを目指す。

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