富山GⅢを初日2着、2日目2着で勝ち上がった堀内。今シリーズはGⅢながらGⅠ高松宮記念杯競輪のほぼ裏開催で、誰が優勝しても不思議ではなかった。
1次予選は早めに先行体勢に入り、大川剛がカマシてくると、内藤秀久のサポートもあり大川の番手にはまった。「大川君に出切られてしまったのが反省点です。内藤さんのおかげで番手に入れましたが」
直線は大川を寸前で追い込んだようにも見えたが2着。「自分でも抜いたと思いました」
33バンクの富山マジックとでも言うのだろう。
2次予選は見応え十分だった。外並走から強引に仕掛けたが、マークの嶋津拓弥が離れてしまった。「きつかった。2コーナーでは苦しくてやばいと思いましたが、岡崎(智哉)さんが仕掛けてくれたので、それで助かりました」
2日間を終え2着続きも、先行しようとする気持ち、無理にでも叩きに行こうとする姿勢は好感が持てた。
準決勝も「3着には入れると思ったんですが…」と飯野祐太に内をしゃくられ万事休す。レース後うなだれる堀内。「締め切らなければダメ。ああいうところが甘いです」と悔しさたっぷりに話してくれた。
最終日は4着。1勝も挙げることはできなかったものの、存在感は見せつけることができた。
神奈川期待の自力型と言われた堀内だが、ここ数年は度重なる落車でメンタルが弱くなっていたそうだ。それが最近は本来の先行で形になってきた。
「以前に比べ長い距離を踏めるよう、持つ距離が長くなってきたかもしません」
街道での練習を増やしたことが、走りに表れている。
「神奈川はいい雰囲気だし、負けじと頑張っていきます」
35歳、まだまだこれから躍動できる年齢だ。