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直送!競輪場便りfrom 福井競輪場   松谷秀幸(神奈川96期)
インタビュー 2025.06.04

直送!競輪場便りfrom 福井競輪場   松谷秀幸(神奈川96期)

#競輪場便り

松谷が今年の初優勝を完全で決めた。「嬉しいです。弟弟子の(佐々木)龍と初めて決勝でワンツーを決めることができましたから。本当に嬉しい。ワンツーという夢が叶いました」と目尻を下げた。だが、喜んでばかりはいられない。「根田君を3着まで残せなかったのが自分の技量不足です。準決も決勝もあれだけ行ってくれていたし。自分にもう少し余裕があれば良かったんですが、桑原さんが見えていたんで…。根田君には申し訳なかった」。反省も忘れなかった。

 松谷の優勝は初日特選の走りをみれば、ある程度予測はできた。目標にした小林泰正が出切れず外並走のまま。「小林君が頑張ってくれました。だからこそ切り替えるタイミングが難しかった。前にも小林君とは連携したことがあって、その時も頑張ってくれましたから」。最終2センターで3番手に進出すると、直線は大外を伸びた。

 今大会は馴染んだフレームをダービー2日目の落車で使えなくなり、新しいフレームでの参加だった。「前に作っていたもので、練習でも乗っていません。どうなるかと思ったけど、直前に師匠に色々とアドバイスをもらったので」。とは言え、乗りこなせる技量がなければ優勝などできないだろう。さらにその落車で右肘や右下半身を強打していて、決して満足できる状態でなかった。「確かに万全ではなかったですが、最後は気持ち、気力ですね」とはぐらかしたが、グレードレースで結果を残している松谷にとってFⅠなら優勝して当然の雰囲気もある。「いやいや、そんなことはありません。一戦一戦を全力で戦うだけです」

礼儀正しい松谷らしい謙虚な言葉が返ってきた。

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