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直送!競輪場便りfrom武雄競輪場 船山真生(愛媛・125期)
インタビュー 2025.02.26

直送!競輪場便りfrom武雄競輪場 船山真生(愛媛・125期)

#競輪場便り

亡き友への思いを胸に

 本格デビュー初戦の昨年7月小倉で初優勝を決め、2月高松を終えた段階で8度の優勝がある。「だいぶレースに慣れてきた。ラインで決まるようになったし、やりたいことはできるようになった」と、ここまでを振り返るが、11月佐世保で一度失敗するなど、なかなかA級2班への特昇を決めきれずにいる。

 「佐世保の決勝は狙ったけど、それ以外は別に。強ければ勝手に特昇できるだろうし、できたらラッキーってくらい。最近は同期との力の差を感じる。1月に岐阜で新人訓練があった時にも同期との差を感じた。それを補うには足をつけるしかない。練習を頑張るだけです」

 2月武雄からは松山学院高校で同級生だった半田誠(123期・熊本)とおそろいのインナーシャツを着てレースに臨んでいる。

 これは松山学院高校の同級生で、インカレのロードレース中の事故で亡くなった塩谷真一朗さんを悼んで作られたもの。中央には塩谷さんの愛犬がデザインされている。

 「僕は亡くなる2、3日前にも塩谷君と電話をした。彼は大学に進学したけど、ロード選手を続けるか、競輪選手になるか、自転車をやめるかで悩んでいた。電話した時に『競輪選手になろうと決めた。また、よろしく』って言われたんですけどね。生きていれば、今年は大学4年生で養成所を受験するはずだった。彼の両親も応援してくれているし、もっと頑張らないといけないなと思う」

 シャツを作成した半田は「何か作りたいね、って話になって、最初にこのデザインでシールを作った。次にユニフォーム(インナーシャツ)だったけど、やっとできました。選手は船山、佐藤壮志と火島裕輝。大学に進学した同級生にも送りました。これを着ると気持ちが違うし、やっとキャプテンらしいことができましたね」と笑顔で経緯を話した。

 123期としてひと足先にデビューした同級生はS級を目指してA級上位で戦っている。船山も「S級トップで、先行で活躍できるようになりたい」。亡き友への思いを胸に、大きな目標に向かっていく。

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