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直送!競輪場便りfrom熊本競輪場 坂田康季(佐賀121期)
インタビュー 2024.10.09

直送!競輪場便りfrom熊本競輪場 坂田康季(佐賀121期)

#競輪場便り

強地脚は脅威! 来期S級へ向けて前進する

 9月23日、熊本競輪場で初開催だったミッドナイトは地元の松岡孔明のVで幕を閉じた。松岡を優勝に導いたのは前受けから突っ張って逃げた坂田康季。自身初の4連続V(8月武雄ナイターの決勝は開催中止)こそ逃したが、今年9回目の準優勝だった。「自分か松岡さんのどちらかが優勝して、ワンツーを決めたい」の言葉通り、別線を完璧に封じてみせた。

 昨年7月、1、2班戦に舞台を移して8場所目でようやく決勝進出。半年間で決勝進出は5回にとどまったが、今年初戦の小松島で準優勝すると、快進撃が止まらない。今年は23場所走って決勝を逃したのは2月の久留米のたった1回だけ。チャレンジ時代も含めて昨年まで優勝4回だった男が、6回のV、準優勝9回と急成長を遂げた。前期までS級だったある選手も「坂田君の地脚はA級では一番だと思う」とうなるほど。強地脚をフルに生かした積極策を武器に各地で猛威をふるっている。

 来年1月からは待ちに待ったS級に昇格する見通し。練習では佐賀のエース・山田庸平に鍛えられることもあり、トップクラスの強さを肌で感じて「課題のスピード」も確実に上がっている。 「今は来期からのS級戦も見据えて、来年の武雄記念で活躍するためにもいろいろと頑張ってやっています」

 熊本の初日特選は「ハンドル周辺の持ち方や乗り方を変えてみたが良くなかった。元に戻します」と話し、準決勝は「いつも通りの感触で走れた。バックでも伸びていってくれた」と満足そうだった。〝良くなかった〟初日もラインで上位独占しての3着。自身が求めるものもレベルアップしているようだ。

 以前は前受けからの突っ張り先行を多用していたが、最近は練習で多めに取り入れているダッシュを生かしたカマシ、捲りに構えることも増えてきた。それでも基本的には「ラインで決める」ことを念頭に走っており、追い込み陣からの信頼は厚い。今期のS級点確保も間違いなく、A級で走るのも残り2ケ月となった。来期以降を見据えた走りをしながら結果も求められる立場になっているが、これからも期待に応えていってくれるだろう。

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