格好いいママになりたい
大久保花梨は昨年4月伊東を最後に産休に入っていた。そして1月11日に女児を出産。8月武雄で1年4カ月ぶりとなるレースに復帰した。前検日は「わりと戻っていると思います。でもレースではどうか。走ってみてって感じですね」と久々の実戦に慎重なコメントだった。
注目の復帰初戦となった予1は岩崎ゆみこの仕掛けに切り替えて最終1角からまくるも荒牧聖未に差されて2着だった。「以前は浮いて無理やり行くとかはなかったけど、レース勘が鈍って力技で行ってる感じ。足の感覚は悪くないが、(久しぶりのレースで)浦島太郎でした」と振り返った。そして予2ではホームまくりで早くも復帰後初勝利を挙げた。
「久しぶりのレースだけど、楽しく走れている。前までは人気を背負って、飛んだらどうしよう、と思ったりしたけど、今はフレッシュで未知数な感じ。わりと走れてますね。でも、ここぞってところの切れや踏み遅れるところもある。もう少しうまく走れる気がする」
しばらくレースを離れたことで細かい部分の違和感はある。それでも決勝はラスト1周、内に詰まる展開からでも一瞬空いた内のコースを見逃さなかった。粘る渡部遥をとらえて復帰戦Ⅴを決めた。「子供の存在が大きいですね。以前は自分のために走っていた。子供が生まれて、頑張らなきゃなって思うし、格好いいママでいたいと思う。それがいい方向にいっている」。新たな家族の存在が戦う原動力となっている。
休んでいる間に、ガールズケイリンにはGⅠが新設された。大久保も昨年6月岸和田パールカップの出場権はあったが、産休のために欠場している。
「GⅠに出たいですね。そこが目標です。今年は4月に久留米でもオールガールズクラシックをやった。イベントには参加していたけど、出たかったですね。最近はガールズもママさんレーサーが増えている。私が頑張って、しっかり走れるよってところをこれから挑戦するママさんにも見せたい」
GⅠ挑戦は来年以降になる。それまでにレース勘、脚力にさらなる磨きをかける。