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直送!競輪場便りfrom 岸和田競輪 湊聖二(徳島86期)
 2024.08.28

直送!競輪場便りfrom 岸和田競輪 湊聖二(徳島86期)

#競輪場便り

5月のF1玉野で落車をし、肋骨6本を骨折した湊。復帰戦は7月の地元・小松島記念だった。②⑧①②でシリーズを終えると、岐阜ではピンピンで勝ち上がり3着。ケガをした玉野に戻って決勝5着。まだまだこれだけでは終わらない。西武園はオール2着。そしてこの岸和田を迎えた。

 初日特選は久田裕也が前受けから、中井俊亮を突っ張る絶好の展開。「前が本当に頑張ってくれたから。自分は恵まれただけです」と謙遜しながらも笑顔が絶えなかった。続く準決は室井蓮太朗と連係。一旦抑えられた南潤が巻き返してくると、南の後ろの中西大を牽制し、南だけを行かせ室井が番手。絶妙のアシストを見せた。有利に運んだ室井が1着、湊は2着で揃って決勝に進むことができた。「特選もそうだし、同県の後輩が頑張ってくれただけ」。2日間の走りを見て優勝への視界が大きく広がった。

 その決勝は室井・久田の3番手。予想通り室井が先行し徳島勢のペースになったが、中井がインから潜り込み湊と競り合う形に。結局、湊は4着でゴールしたが、審議対象になり押圧でまさかの失格。「審判の裁定に従う」と男らしく潔かった。「自分が内から来られるようなレースをしたのが悪い。来られないようにしないとダメですね」と話した。

 ケガから復帰しての成績について尋ねると「ケガには強いんです(笑い)。丈夫な体に産んでくれた親に感謝します」と屈託ない笑顔で答えた。ケガに強いだけでなく湊は、すぐに元の状態に戻せると言う。普通、多くは体のバランスが崩れて簡単には元に戻らないのだが、湊は違うらしい。

86回生のNo.1としてタイトル候補と呼ばれた湊も、気がつけば47歳。

しかし向上心が衰えることはない。この岸和田での失格は残念であるが、熟練の走りでファンを熱くさせる。

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