月刊競輪WEB

検索
直送!競輪場便りfrom 弥彦競輪場  磯村光舞(山口・126期) 
インタビュー 2024.07.24

直送!競輪場便りfrom 弥彦競輪場  磯村光舞(山口・126期) 

#競輪場便り

本デビュー戦で加瀬加奈子と対戦

 競輪と出合ったキッカケは父のひょんな一言だった。

「父が急に『競輪、観に行ってみるか』って誘ってきたんです。市内に競輪場があるのは知っていたんですけど、詳しいことは全く知らなかったし、行こうと思ったこともなくて(笑)。初めて観に行ったのはモーニング競輪だったかな。ただ、行ってみたらスピード感とかがすごくて。ずっとやっていた陸上を続けるより、違う競技をやってみたいと思っていた時期だったので、自転車に挑戦することになりました」

 高い身体能力は自転車競技にも生かされ、晴れてガールズケイリン選手となった。養成所時代から積極的なレースを心掛け、126期上位の先行回数も記録した。そんな「自力で戦える選手になりたい」と将来像を描くフレッシュルーキーは、7月の弥彦ミッドナイトで本デビューを果たした。

 初陣ではいきなり加瀬加奈子と対峙することになった。加瀬といえば創生期から「男道先行」を貫いてきたガールズケイリンを代表する自力選手。「積極的なレースをする若い選手がどんどん出てきてほしい」と願う加瀬は、先行志向の強い若手の挑戦を何度も受け止め、そしてレース後には勝っても負けてもアドバイスを送るなど業界発展のために尽くしてきた。

 迎えた磯村の注目の本デビュー戦は、打鍾3コーナー過ぎに6番手から果敢にカマしてみせた。ただ、後位にハマった加瀬にすかさず番手まくりを打たれてしまい、バック線も取れず6着とほろ苦い結果となった。ただレース後、加瀬は磯村のもとに駆け寄り「ナイスレース!」と声をかけた。

「ヒラリちゃんは絶対に強くなりますよ。デビュー戦であれができるんですから。仕掛けるタイミングやペース配分なんかは数多く(先行を)こなしていって覚えていけばいい。ぜひこういう競走を続けていってほしい。みんなもそう思いますよね」と周囲に賛同を求めたのだった。

「想定外の展開になった時の対応や仕掛けるタイミングなど、まだまだ難しい部分がたくさんあります」と話すように、経験不足の影響もあり、本デビュー後は思うような走りがなかなかできていないが、レースを動かそうとする姿勢は常に見せている。時間はかかるかもしれないが、加瀬の言葉が正しかったと証明できるように、これからも積極的な走りを続けていくつもりだ。

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

related articles